元お笑いコンビ・ピスタチオの小澤慎一朗さんと結婚し、現在は2児の母になった女優の吉川莉早さん。小澤さんから「芸人を辞めたい」と相談されたとき、内心は「もったいないな」と思いながらも、本音とは異なる言葉をかけたそうです。(全3回中の3回)
「芸人を辞めたい」ある日、夫から切り出され…

── 2022年、小澤さんは芸人を辞め、児童福祉の仕事に就くことを決意されました。当時、家庭内ではどのようなやりとりがあったのでしょうか?
吉川さん:2021年に息子を出産してから、半年経ったころでしょうか。「芸人を辞めていいかな」と突然、夫が言い出したんです。コロナがきっかけで仕事量が減り、今後の生活に不安や焦りがあったのかもしれません。
私は内心「もったいないな」と思いましたが、そこで引き留めてしまったら、きっとこの先「辞めたい」と言えなくなってしまうだろうと感じ、「いいんじゃない、好きなことをやったらいいよ!」と伝えました。
── その後、小澤さんは、主に発達障害の子どもたちの集団活動などを行う「放課後等デイサービス」で働くことになりました。どんな経緯で働くことに?
吉川さん:放課後等デイサービスでの仕事は、芸人時代からアルバイトで始めていました。夫は以前から、子どもが好きで「子どもと関われる仕事」に魅力を感じていたようです。そんな折、夫の同期が「放課後等デイサービスの児童指導員を募集している」とSNSで呼びかけていて。その投稿を見て、夫から連絡をとったと聞いています。アルバイトを始めた夫は、「子どもたちがかわいい、楽しい」と、いつも帰宅後に話してくれていて、「子どもとの関わりが好きなんだな」と感じることができました。
その後も、アルバイトとして放課後等デイサービスの仕事に携わるうちに、興味が深まり、「児童福祉の仕事に専念したい」とキャリアチェンジを決意したようです。
── 芸人から児童福祉…大きな方向転換だったかと思いますが、吉川さんは不安を感じることはありませんでしたか?
吉川さん:金銭的な面での不安はありました。でも、不安よりも「頑張れ!」と応援したい気持ちが勝っていました。
夫が「芸人を辞めたい」と言い出したとき、私は「へそくりの通帳があるから2年くらいならなんとかなる!」とカッコつけて言ったことを覚えています。その後しばらくは、私が家計を管理していたのですが、徐々に減っていく残高を見るのが嫌になってしまい、夫に通帳を渡して、家計管理を託してしまいましたけどね(笑)。