授かり婚に両親の反応は…

吉川莉早
入籍の記念日ディナーの様子

── つき合いたてのころは、どのように過ごしていたのですか?

 

吉川さん:お互いの家を行き来することが多かったです。当時、夫には「俺は家事できないから」と言われていて、料理や洗濯などの家事のほとんどが私の担当でした。しかし、コロナ禍に入って夫の仕事が減ってくると、「働いていないのに、家事をしないなんてやばいよね」と言い出して、積極的に家事をやってくれるように。私への対応も、そっけなさがなくなり、優しさを感じるようになっていきました。

 

── 吉川さんと過ごすなかで、小澤さんの気持ちにも変化が現れたのですね。

 

吉川さん:今までの経験から、つき合いたてが優しさのピークで、そこからなだらかに下降していくのが当然だと思っていたので、「逆のパターンもあるんだな」と新鮮な気持ちでしたね。

 

── 結婚を意識し始めたのは、いつごろだったのでしょうか。

 

吉川さん:私はつき合いだしたころから「いつかこの人と結婚できたらいいな」と考えていました。ただ、夫とは将来の話をしたことはほとんどなくて。妊娠したことがきっかけとなって、2020年の10月に籍を入れることにしたんです。照れ屋の夫からは、籍を入れる前にプロポーズの言葉を綴った手紙をもらいました。

 

当時のことを、あとになって夫に聞いてみたところ、「コロナ禍で収入も不安定だったから、結婚について切り出せないでいたけれど、家庭を築きたいと考えていた」と話してくれましたが…。夫は、もともと子どもが好きだったので、「子どもがほしい」という考えをずっと持っていたようでした。

 

── 授かり婚について、ご両親はどのような反応でしたか?

 

吉川さん:とても喜んでくれました。両親は、女優としての私の活動も詳しく知らなかったため、「東京でフラフラしている娘」だと認識されていたみたいで、結婚と妊娠を報告したところ、「結婚だけでなく、孫まで見られるとは!」と、大喜び。

 

妊娠中はコロナ禍で外出を控えていたため、里帰り出産のタイミングで、夫と父親は初対面となりましたが、父親はピスタチオとして活動している夫のことを知っていてくれて。「テレビで見てるよ、すごいな」と歓迎ムードでした。父がお笑い好きだとは知らなかったので、その反応には私も驚かされました。

 

 

妊娠をきっかけに小澤さんとめでたく結婚をした吉川莉早さん。翌年に第1子を出産しましたが、子宮口がなかなか開かず3日間にわたって陣痛の痛みと格闘したそうです。さらに産後1か月で「卵巣嚢腫」があることが判明し、すぐに手術に。入院中は小澤さんが搾乳した母乳を病院に取りに来て、実家にいる赤ちゃんに与えるなど、献身的に動いてくれたそう。それにより、産後すぐから「一緒に育てている」感覚が持てたそうです。

取材・文/佐藤有香 写真提供/吉川莉早