文枝師匠に「色気ってどうすれば出るんですか?」と聞いたら

── 自然に相手との距離感を感じとることができるって、才能だと思います。

 

鰻さん:桂文枝師匠ともご飯に行くんですが、土足で玄関に入らせてくれるタイプの方だからありがたくて。おかげでめっちゃいい話をたくさん聞かせてもらっています。生きる伝説みたいな話ばっかりなんですよ。師匠は、「エンタツ・アチャコ」を作った大正・昭和初期に活躍された横山エンタツさん、花菱アチャコさんにかわいがってもらっていたという方ですから、話を聞くと「その時代に生きてはったんやなぁ」と感動します。

 

今年の7月で82歳。僕は41歳だから倍違います。もうおじいさんといえる年齢なんですけど、そう感じさせない若さがあるんです。色気があるんですよ。いや、勉強になりますよ。話もすごくおもしろくて。

 

── 芸人さんで色気のある方って素敵だと思います。色気ってどうすれば手に入るんでしょう。

 

鰻さん:僕も気になって文枝師匠に聞いたんですよ。「色気ってどうやって出るんですか?」って。そうしたら、「持って生まれたもんちゃうか?」って言われたんで、僕もう無理ですね(笑)。あれだけのレジェンドは、言葉もやっぱり重みがありますね。