19歳年上の夫とふたりの子どもたちと暮らすイラストレーター・横峰沙弥香さん。最近、小学生の子どもたちの疑問や悩みに答える夫の発言に、数々の名言が散りばめられていることに気づいたそう。若者の動画で見聞きした言葉の真意を質問してきた息子に対して、臆することなくリアルな実態を伝えたときは驚いたとか。でも結局、「疑問を持ったときが学びのときなんだ」と納得したそうです。

「いったん距離を置こう」というワードにモヤる息子

しばしば耳にする「いったん距離を置こう」という言葉。別れるという選択を取らずしてこの言葉を発することに、どういう理由があるのか。何度考えてみても、「パートナーからうるさいことを言われず、自由に遊ぶための大義名分がほしい」という、どうしようもない本音がリフレインするばかり。ですので、対人関係においてこのフレーズが飛び出した瞬間、相手に「クズ」のレッテルを貼りつけ、お望みどおり永遠に距離を置いて生きてきましたわたくし。

 

横峰沙弥香さん連載17回_漫画1
横峰沙弥香さん連載17回_漫画2

息子のまめもこの言葉には引っかかりを感じるらしく、しきりにその真意を知りたがりますが、それを聞く相手が私では、先に述べた話をして終わってしまうだけ。夫のような頭の柔らかさと人生経験が羨ましいです。

 

横峰沙弥香さん連載17回_漫画3
横峰沙弥香さん連載17回_漫画4

ようは「安直に別離の選択をするにはややこしい関係性」のふたりが「本当に別れたほうがいいか否かを見極める」目的で、「一度真面目に相手のいない生活をしてみる」という見極めプロセスだということですね。たしかに、あまりに長い内縁関係だとか、子どもが絡んでいるとか、人によって状況はさまざま。別れに付随するめんどうな手続きの多さを考えると、一度離れてみて自分の心を見つめ直すプロセスを踏むことで、最良の選択ができるのであればアリなのかも…と思ったり。

 

横峰沙弥香さん連載17回_漫画5