子育てをして感じた「今までとは違う幸せ」

なるみ
子どもと海へ。体力的には大変だけど楽しい!

── 43歳でご出産されたなるみさんですが、子育てをしているなかで高齢出産ゆえの気づきがいろいろとあったそうですね。

 

なるみさん:不妊治療すると、妊娠することがゴールになって、その先のイメージを描けてなかったんですよ。産んでから1週間で退院させられて「そうか、ここから自分でするのか」と。産んでからが育児のスタートって気がつきました。息子が20歳になるころには、私が63歳でパパが73歳。年齢的に老後育児の領域になるので、元気でいなければと思いますね。

 

保育園に入れることとか仕事を始めたらこうなるとか、体力的には大変だけど日々新鮮で、いろんなことを子どもに経験させてもらっているなと思うことばかりです。「愛してるよー」と言うと、「うちも~」とか言い返してくれたり、公園とかでお友達と仲よく遊んでる様子を見ているだけでもうれしい。私自身がいちばん驚きましたが、そんな人間に変わりました。

 

子どもが生まれる前まではブランド物のハンドバッグを持ち歩いてましたけど、もう鞄はリュック一択ですよ。小学校以来のリュックです。アクセサリーだって、長いデザインのピアスやネックレスは子どもに引っ張られるから外しました。ヒールも履かなくなりました。昔の自分からは想像できない。

 

周りから「自転車に乗るイメージがない」と言われていた私が、今は電動自転車に乗りまくりなんで。40歳を過ぎてから子どもとしょっちゅう市民プールに行ってますし、プールでガシガシ泳いだり、50歳を過ぎてスライダーに乗ったり。それってとても幸せなことだなと日々感じています。

 

── プールでスライダーも一緒に楽しんでくれるお母さん、最高ですね。とてもいい親子関係のご様子が伺えます。

 

なるみさん:でも、これこそ高齢出産ゆえなのか、私の更年期と息子のプチ反抗期もかぶっているんです。更年期の症状なのか、私は急にガーンと落ち込むことや、イライラすることがあって、息子と激しい言い合いになり、折り合いが悪くなることもしばしば。でも、すぐ息子とまた仲よくやってるから、夫は「ついてかれへん」とか言ってます。

 

私はよくしゃべるから、きっと叱るときもほかの家より長くてネチネチしてると思うんですよ。でも、お母さんがしゃべり出すと止まらないから、息子も思いがあふれて止まらないところがある。

 

いっぽうで、夫は職業がカメラマンだから基本しゃべったらダメな仕事じゃないですか?しゃべりが得意じゃないので、夫がしゃべろうとしたときには家族の会話が次に移っていることも。たしかに、ついてこられていない…っていう場面は多いですね。

 

そんな様子を見て息子によく言うんですけど、「黙りなさいと言ったときは黙りなさい。しゃべる子が黙ることはできるけど、黙ってる子がしゃべるのは難しいんだから、あなたはがまんできるでしょ?」って。学校でも「ほかの子の話を聞いてあげなさい」とか「先生の話が終わってからしゃべりなさい」とか、気をつけてほしいなと思っているんです。