家を失ったことで得た自信

川瀬名人
今年で結成13年目をむかえるゆにばーす

── M-1で優勝したら引退すると言う目標をもたれていますよね。優勝後に引退するというのは珍しい気がします。

 

川瀬名人:M-1優勝というのを、自分の人生のひとつのプロジェクトのように考えています。だから優勝という目標を達成して、プロジェクトが終わったら芸人を続ける意味はないかのなと。

 

── 引退後のプランなどはあるのでしょうか?

 

川瀬名人:目標が達成したらいったん区切りをつけたいなと思っています。そのあとは海外旅行もしたいですけど、今は漫画家になりたいとも思っているんです。こういう話をすると「絶対無理やろ」ってなるんですけど、僕26歳で芸人になって、家もなかったやつがM-1で優勝するわけですからね。それができれば漫画家に限らず、なんでもできるだろって思っています。自分にもすごく自信がつくと思いますし。だからこそ、優勝したいです。

 

── 優勝したら芸人を続けて、今よりもっと稼ぎたいとかそういう欲求はないのでしょうか。

 

川瀬名人:お金はあとからついてきますからね。それよりも、お笑いでウケたときの快感ってすごいんですよ。僕、一度劇場でニューヨークさんと漫才で戦うことがあったんです。ニューヨークさんはすごい売れていて、大人気で無敵の状態じゃないですか。劇場内で戦うことがあっても絶対に勝てない存在なんです。でも、そんなニューヨークさんに一回だけ勝ったことがあって。そのとき、うれしすぎて舌とあごが動かなくなったんですよね。