高校卒業後に働き始めたスナックで「話がおもしろいね」と
── 勉強のほうはいかがでしたか?
赤プルさん:中2くらいからヤンキーとつき合い始めたものの、意外と勉強はしていたんです。親の勧めもあって、高校はヤンキーの友達と離れ、隣町の女子高に進学しました。商業科に通っていたのですが、普通科の子が私を見て「不良が入ってきた」って言って握手を求められたりもしましたね(笑)。もの珍しかったんだと思います。
── 当時から人気者だったんですね。
赤プルさん:高校時代から密かに芸能界に憧れがあったのですが、自分に何ができるのかはわからなくて。不良仲間とつるんで派手で目立つ格好をして街を歩くことくらいしかできなかった。それが自分の舞台なんだって勘違いしていました。
でも、高校を卒業して知人の紹介で働き始めたスナックで、お客さんから「話がおもしろい」って言われるようになったんですよ。そんなひと言がきっかけで、「私っておもしろいのかも!」という意識が徐々に芽生えていきました。今振り返れば、この言葉がヤンキーを脱却して、芸人へと足を踏み出す第一歩でしたね。
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いじめられた中学時代にヤンキーの仲間に出会い、救われたという赤プルさん。高校卒業後は元彼から壮絶なDVを受ける日々が続いたそうですが、家族の助けもあり、無事に生還。そこから生き方を見つめ直し、24歳で上京。お笑い芸人としての道を歩み始め、今に至ります。
取材・文/池守りぜね 写真提供/赤プル