ユナさん33歳、夫の塩さん67歳のときに結婚をしたおふたり。周囲からは35歳という年齢差に、介護やその後の心配をする声も。意見が一致していたおふたりも実際、娘さんが生まれたことで考えが変わったことがあったと言います。(全3回中の3回)

「お金と介護」年の差婚での不安について 

ユナ
前の結婚でローンは残っていたが

── 年齢差がある夫婦には、金銭面や将来の介護の不安を感じる声もあるようです。35歳差婚のおふたりですが、まず金銭面についてはどんなふうに考えていましたか?

 

ユナさん:結婚するとき、塩さんは前の結婚のときに買った家のローンと、元奥さんとの間にできた娘さんの学費ローンが残っていました。家のローンは2025年に入って完済したんですけど、娘さんのローンはあと4年あります。まぁ、お金の不安はあったけど、塩さんが働けなくなったら私が働けばいいや、って思ってました。

 

── 2023年5月に第1子となる娘さんを出産されました。家計の状況はいかがですか?

 

ユナさん:去年の春に引っ越しをして、今は、自分の身内の古民家に住まわせてもらっているので家賃は助かってます。運がいいというか、子どもが生まれてもなるようになってるし、生活もカツカツなんだけど、お金の心配は結婚する前のほうが大きかったかもしれません。

 

ただ、私も塩さんもお金に関しては疎いので、お金の勉強はしたほうがいいなと思っています。塩さんは「死ぬまで音楽の仕事がしたい、音楽事務所も構えたい」って言ってるけど、そのためには月々いくらの貯金が必要だとか、子どもの教育費に生涯でいくらかかるといったことはあまり考えていないんです。アホみたいな話ですけど、「ユナの曲がいつか売れるから」って。もう「宝くじ当てるぞ!」くらいの感じで過ごしていて。2人ともポンコツなので、お金のスペシャリストを雇いたいなって感じですけど。

 

── 塩さんは、出会った当時はユナさんが通っていた音楽専門学校の副校長をされていましたが、今は違うお仕事をされているそうですね。

 

ユナさん:今は自分が運営している音楽スタジオでベースの先生をしたり、ライブハウスで音響の仕事をしたりしています。あと、音楽とはまったく関係ないんですけど、配送の仕事もやっています。病院や老人ホームに食材を届ける仕事なんですが、これが朝早いんです。朝の7〜11時くらいまで働いて、いったんお昼に戻ってきてご飯を食べて、ライブハウスの仕事があれば、3、4時くらいにまた出ていきます。固定収入は必要だし、前の結婚で組んだローンが払い終わるまでは、配送の仕事を続けるって言ってますね。

 

── 4月から娘さんは保育園に通い始めて、少し環境が変わったのでしょうか。

 

ユナさん:娘が家にいない時間に私ももう少し働かなあかんなって思ってます。35歳差夫婦ということでYouTubeもやってますが、動画の収入は本当に微々たるものだし。今は2人目が欲しくて妊活中なんですけど、お金はどんどんかかりますね。

 

── 2人目の子どもについて、夫婦で話し合いもされたとか。

 

ユナさん:私は結婚する前から子どもがたくさん欲しかったし、2人目も早めに欲しかったんです。でも、塩さんはきょうだいができることはいいことだけど、娘がまだ手がかかるから、もう少し落ち着いてからでいいんじゃないか。あと、塩さんは3つ上のお兄さんがいるんですけど、3、4つ歳が離れてるほうが子育てがしやすいんじゃないかって言ってましたね。

 

── 年齢や体力の問題というより、きょうだいの年齢差を考えてと。

 

ユナさん:そうそう。塩さん、基本的に歳のことでネガティブになることはないんですよ。「自分の人生まだまだこれからや」「こんな幸せな人生が与えられるとは思ってなかった」ってしょっちゅう言ってて、私も「よかったな!」って言ってるんですけど(笑)。2人目に関しては、産む側の体も考えて、1日でも若いときに産んだほうがええかなってことで、今は妊活中です。