専門学校の入学式で当時19歳だったユナさんが「カッコいい人おるな」と思った相手は、白髪イケオジの副校長・塩さんでした。在学中は別の方とおつき合いしていたというユナさんでしたが…人生、何があるかわかりません。(全3回中の1回)

入学式で「カッコいい先生おるな!」

出会った当初は専門学校の副校長と生徒という関係だった

── おふたりの出会いは2010年。ユナさんが入学した音楽の専門学校の副校長が、旦那さん(=塩さん)だったことがきっかけだそうですね。当時、ユナさんが19歳、塩さんが54歳だったそうですが、旦那さんの第一印象はいかがでしたか?

 

ユナさん:入学式でちょっと変わった色のネクタイをしていて、イケメンで背の高い先生おるなと。当時から髪の毛が真っ白だったんですけど、「わ、カッコいい…!」って思いました。今まで特に年上の男性が好みだったわけじゃないんだけど絶対、声かけたいな!って思いました。

 

── 専門学校は2年通ったそうですが、塩さんとはその後、どのように関わっていましたか?

 

ユナさん:塩さんがベースの先生で、私はボーカルクラスの生徒だったんですけど、アンサンブルというバンド形式のような形で教えてもらう授業があって、全体の流れを見る先生として塩さんがいました。塩さんの授業は厳しくて「お前ら音楽、真面目にやれ!」って喝が飛んでくるような感じ。めちゃくちゃ怖かったけど、舞台などの打ち上げでみんなでお酒を飲むようになると、話がすごくおもしろかったんですよ。みんな塩さんの隣に座りたくて、男子・女子問わず人気がありました。

 

── いい意味でギャップもあったと。その後、先生と生徒の関係からどのように交際が始まったのでしょうか。

 

ユナさん:私だけじゃないんですけど、学校を卒業すると塩さんが持っているスタジオに足を運ぶ卒業生が多かったんです。スタジオで曲の録音をしたり、自主CDを作る作業をしたり。私もシンガーソングライターとして活動していましたが、曲のアレンジや方向性など、在学中だけではわからなかったことを教えてもらっていたのですが、そのなかで距離が徐々に縮まっていった感じです。

 

塩さんはもともとプライベートなことを話すタイプじゃなかったんだけど、いろいろ話していくと、実は、長い別居期間を経て40年間の結婚生活に終止符を打ち、1年前に離婚していたそうでびっくりしました。あと当時、私は別につき合っている人がいたんですけど、音楽に夢中になっている私に対して「俺との時間はどうするの?」と言われることが多かったんです。でも、塩さんは「私が好きなことをいちばんに考えなさい」と言ってくれて「この人や!」って思いましたね。

 

── 2020年、ユナさんが30歳、塩さんが65歳のときに交際がスタート。35歳という年齢差についてどう考えましたか?

 

ユナさん:よくびっくりされるんですが、お互い特に気にしたことがないんですよ。好きなものとか考え方が似ているし、2人ともお酒が大好きなんです。旅行とかやライブハウスに行ってもお酒を飲みながらずっとしゃべってるし、ジェネレーションギャップもあんまり感じないかな。1回だけ、一緒に映画行ったとき「シニアで行けるじゃん!」みたいなのもあったけど、それくらいですね。お互いアーティスト肌だし、最初から少しぶっ飛んでたのかもしれないけど(笑)。