自分の個性をもっと早くに掘り出してたら
── グレイヘアにしようと決めてからどんなことから始めたのでしょうか。
Matsukoさん:最初は美容室で全体にメッシュをいれて白髪をなじませて、白髪染めをやめました。すると、これまで続けてきたカラー剤の影響なのか、どんどん金髪のようになってきたんですね。少し派手な印象になってしまったので色を落ち着かせながら、伸びてきた白髪をなじませるため、カラートリートメントを使うようになりました。

カラートリートメントは、髪を一時的に染めながらトリートメントもできるアイテムです。ただシャンプーの度に色が落ちるので、使わなければまた元の色に戻ってしまいます。グレイ部分が肩につく長さになるまで1週間に1、2度はカラートリートメントを続けて、髪が伸びた段階でばっさり肩の長さで切りました。今はもうカラートリートメントもやめて、自然のままの色ですね。
「白髪を伸ばすなかで見た目の汚さに負けてやっぱり染めてしまいます」と相談を受けることもありますが、そんな方にはカラートリートメントを使いながら伸ばすことをおすすめしています。
── Matsukoさんは自分がグレイヘアになっていく様子をどんな思いで受け止めていたのでしょうか。
Matsukoさん:最初の数ミリの白髪が伸びだしたころはひと目が気になり、ヘアマスカラを使ったりして隠していました。でも、耳上ぐらいまで白髪が伸びると周囲から「いい色」とか「バレイヤージュ(明るい色を部分的に入れて立体感を出すカラーリングの一種)みたい」と言われることが増え、「あれ?もしかしてかっこいい感じになってきてるのではないか?」と気持ちが前向きに変わっていきました。
グレイヘアになった今は、出かけるたびに必ずといっていいほど髪色について声をかけていただけるようになりました。「私だけの、とびっきり私らしい個性だ!…もっと早くに掘り出してあげたらよかった!」と思えるぐらいに、髪色に自信が持てています。
── グレイヘアになったことで「コンプレックスだった白髪がチャームポイントになった」とSNSで発信されていました。
Matsukoさん:街で声をかけられたり、SNSで「かっこいい」とコメントをもらえたことで「私がやったことは正解だったんだ」と自信に繋がりましたね。人と違うことに悩んでいた頃の自分に「何も気にしなくていい。自分は自分でいいんだよ」って教えてあげたいです。
── ポジティブな変化があったのですね。髪の毛や頭皮の状態には変化はありましたか。
Matsukoさん:前はシャンプーのあとに排水口を見ると、髪の毛がすごく抜けていましたが、完全にグレイヘアになってからは減った実感があります。あと、髪が増えたのか、ハリが出てきたのかはわからないんですが、髪を束ねたときに以前より太く感じますね。先日美容室でも「頭皮も髪質もすごくきれいで、健康」と言っていただきました。
── 本当にきれいな髪でいらっしゃいます。何か特別なケアをされているんでしょうか。
Matsukoさん:グレイヘアになるまではあまり髪のケアにこだわっていなかったんです。ただ、白髪ってツヤが出にくくてパサついて見えてしまうので雑誌などを読んでケアをするようになりました。
たとえば、お風呂入る前にブラッシングをして髪についたほこりや汚れをとること。シャンプーの前の予洗いとシャンプー後のすすぎをしっかりすること。あと、お風呂の中でインバストリートメント、ドライヤーの前にアウトバストリートメントをつけること、それからドライヤーした後にもう 1 度トリートメントをつけることを習慣にしています。でも、インスタグラムでこういうケアをしていますと投稿したら「普通のことでは?」とのコメントをいただきまして…。それまであまりにやってなかったんだなと反省しました(笑)。