「鬼嫁キャラ」でお茶の間の人気を博し、最近はモデルや俳優として活躍するカイヤさん。ここ数年は車の大事故や自宅荒らしなど、思いがけない困難に相次いで遭遇していますが、ご本人はあまりにポジティブで── 。(全2回中の2回)

かつて「鬼嫁キャラ」を演じた女性の現在は

カイヤ
ゴージャスな赤いドレスも颯爽と着こなすカイヤさん

── 現在もモデルとして、海外のファッションイベントに出演するなど、グローバルに活躍されているカイヤさん。最近は、どんな活動に取り組まれているのでしょう?

 

カイヤさん:ファッションモデルの仕事で世界を飛び回りながら、俳優業にも挑戦しています。実は今年、3本の日本映画に出演が決まっていて、すでに撮影が進んでいるんです。演技を本格的に学んできたわけではないのですが、実は結構自信があります。

 

というのも、これまで私は、本来の自分とはまったく異なる「鬼嫁」というキャラクターをエンターテインメントとして演じ続けてきました。でも世間からは、その役柄を真実だと誤解され、時に心ない言葉を投げかけられるなど、苦しい思いもしてきました。つまり、あれだけみんなが信じこんだということは、演技の才能があるのかもしれないなって思っているんです(笑)。

 

── たしかに、真に迫っていました(笑)。

 

カイヤさん:そうでしょ(笑)。そのほかにも、結婚や離婚に悩みを抱える人たちの力になりたいと思い、心理カウンセラーの資格を取得し、夫婦関係に悩む人たちの相談にのっています。なかでも多いのが、営みに関する悩みです。夫婦にとって大切なコミュニケーションのひとつなのに、誰にも相談できずに苦しむ人が多いんです。最近では、結婚前からそうした状態にあるカップルが増えていて、「結婚すれば何とかなる」と踏みきるものの結局、解決できずに悩み続けるケースが少なくないんです。そこで、夫婦それぞれと話し合いながらカウンセリングを行い、関係修復をサポートしています。

 

── 幅広く活動されているのですね。長年、ボランティア活動も続けていらっしゃると聞きました。

 

カイヤさん:ボランティアは私にとってライフワークのようなものです。毎年クリスマスにはプレゼントを持って児童福祉施設を訪れていました。今でもその子たちとは連絡を取り合っていて、家族のような関係が続いているんです。ホームレスの方々への炊き出しや支援活動もずっと続けてきました。

 

── そうした気持ちの土台になっているものはなんでしょう?

 

カイヤさん:母の影響が大きいですね。「人は助けあって生きるもの」とクリスチャンの両親から教えられて育ちました。両親は、施設に寄付をしたり、ホームレスの方たちに自宅で食事を提供したり、身寄りのない子どもたちを預かることも日常の一部でした。私自身も幼いころ、6人の子どもたちと一緒に暮らしたこともあります。だから今でも、どの国に行っても施設を訪れたり、ホームレスの人たちと交流をするのが私にとっては自然なことなんです。

 

困っている人に手を差し伸べるのは、当たり前のこと。その姿勢を自分の子どもたちにも伝えたくて、小さいころから一緒にボランティアに参加させていました。東日本大震災のときには一緒に被災地を訪れ、炊き出しをしました。今はさらに大きなプロジェクトにも取り組んでいて、「いらないけれど、まだ使える」物資を日本全国から集め、必要としている国へ届ける活動を行っているんです。これまで約15か国に物資を届けてきましたが、こうした活動はすべて自費です。今年はタイやフィリピンなど、さらに多くの国へ向かう予定です。