個性豊かな実力派の同期が揃う大阪NSC26期のなかでも最初にブレイクした藤崎マーケットの田崎佑一さん。「ラララライ体操」の人気にかげりがさすなか、体にもある変化が生じてきます。(全3回中の3回)

包丁みたいな目で同期のかまいたちをにらみ(笑)

田崎佑一
長男が誕生し、初対面のとき

── 2007年に「ラララライ体操」で一躍ブレイクした藤崎マーケットの田崎祐一さん。大阪NSC26期の出身で、かまいたちや和牛、天竺鼠など、個性豊かな実力派がそろう世代です。田崎さんにとって、同期とはどんな存在なのでしょう?

 

田崎さん: 養成所で1年間一緒に過ごしただけですが、不思議とその頃から仲がよくて、今も変わらないつき合いが続いています。同期ってライバルでもあるので、普通はピリついたり距離ができたりしがちなんですが、僕らはそうならなくて。根本的に波長が合うんでしょうね。「そんな仲よしこよしで売れるわけないぞ!」と先輩によく言われたものでした。

 

── 誰かが売れたりすることで、関係性が変わることはありませんでしたか?同期同士、ときには複雑な感情が生まれることもあるかと思うのですが…。

 

田崎さん:まったく変わらないですね。もちろんライバル心はあるし、舞台上ではいつも本気で戦っていました。特に新人時代はコンテストで顔を合わせることが多く、かまいたちが賞を獲ることが多かったです。彼らが優勝したときの映像を見返したら、僕、それこそ包丁みたいな目でにらんでましたね(笑)。舞台では真剣勝負。でも勝負が終わればまたいつも通り、バカを言い合う関係に戻るんですよね。

 

── 藤崎マーケットさんが同期のなかで最初にブレイクしましたね。

 

田崎さん:『爆笑レッドカーペット』で優勝して、テレビに出る機会が増えた時期です。同期も同じ番組に出ていて、みんな「おめでとう!」と喜んでくれたんですが、かまいたちだけは、思いっきり悪態ついてきて(笑)。でも、それだけ遠慮なく気持ちをぶつけあえる関係なんです。あとから「さっきはごめんな」と、ちゃんと謝り合うし、関係性が変わることはありません。みんな本気でお笑いに向き合っているからこそ、負けるとすごい悔しいんですよね。

 

2017年に腎臓がんで入院したときも、同期が次々とお見舞いに来ては、ボケ倒して帰っていきました。コスプレ服を着たり、余計なモノを持ってきたり。笑うとお腹が痛いのに(笑)。でも、同期ってありがたいなあと感じましたね。