新山千春さんの長女もあさんは母親が14歳年下の方と再婚したことを「幸せの源が増えてうれしい」と話します。思春期のころは、恋する母を見て複雑な気持ちもあったようで──。(全2回中の1回)
「お母さんの幸せの源は私なんだろうな」と
── 今年3月に高校を卒業されたそうですね。
新山さん:進学はせず、ダンスを中心に活動をしていくと決めたので、今は社会人という立場です。高校の友達はほとんどが進学しているので、正直このままで大丈夫かなと心配はあります。ドキドキ、ワクワクしている反面、まだ実感がわいていないところがあるのですが、自分で決めた道なのでしっかりやっていこうと思っています。

── 高校を卒業した際に、ご家族から手紙をもらったそうですね。
新山さん:お父さんからの手紙は、「お母さんのことは俺が支えていくから、安心して自分の好きなことを頑張ってね」という内容でした。お父さんはお母さんと結婚し、家族になってから今までも、やっぱり照れ隠しといいますか、自分のことを「お父さん」とは言っていなかったんです。でもこの手紙の最後には「父より」と書いてあって。それを見て感動しました。手書きで心がこもっていた手紙だったので、読んでいて気持ちが温かくなりました。
お母さんからの手紙には、「やりたいことは全部やったらいいよ。いつもいちばんの味方だからね」と書かれていました。2人の気持ちを受け止めて、これからもっと頑張ろうと思えました。
── おととし、お母さんの新山千春さんが、マッチングアプリで出会った14歳年下の方と再婚されたことが話題になりましたね。
新山さん:お父さんは、私と年が近いので、お兄さんといいますか、お母さんの彼氏といいますか…。不思議な感覚ではあります。一緒に暮らしていて、家族であることは間違いないのですが、表現するのが難しいです。でも、お父さんが心から頼れる存在であることはたしかです。
── お母さんの再婚に関して、当時はどんなお気持ちでしたか。
新山さん:世のお母さん方を見ても、うちのお母さんは特別親バカで(笑)。愛情深く育ててもらってきたと感じています。「お母さんの幸せの源は私なんだろうな」と子どもながらに思っていたのですが、お父さんが家族になって、また新しい幸せの源ができた気がして。お母さんのことを支えて幸せにしてくれる人が増えて、ホッとした部分が大きかったです。私が自立しても、お母さんに寂しい思いをさせなくて大丈夫かなと思うと安心しています。
── しっかりされていますね!
新山さん:ありがとうございます。そうは言っても、お母さんが男の人とおつき合いをしていることに戸惑いがあった時期もありました。ちょうど私が中学生で、思春期だったこともあったと思うのですが、親の恋愛に対して「恥ずかしい」と思う気持ちがありました。娘の私からしたら、親の恋愛にそこまで興味はないんですよね。相手がどんな人なのか、そこまで気になることもなく、「もう自由にやってよ」という感じで。今振り返ってみると、思春期だったからだなと思います。