「夫婦仲が悪くならないように」決めたこと

── 治療中、支えになったのは。
関谷さん:旦那さんの支えは大きかったです。治療を始めるとき「ぜったいに夫婦仲が悪くならないようにしようね」と話したんです。不妊治療は女性側の負担が大きいことは確実で、それで衝突したり仲が悪くなってしまったりした人の話を聞いていたので。私がスケジュールや体調を調整するぶん、旦那さんはごはんを作ったりしてサポートしてくれました。「お互いにありがとうを言い合おうね」と決めて、それは心がけていましたね。
ブログなどで情報が手に入りやすいので、どうしてもほかの人と比べてしまうことがあって。同い年の人でも「この人は10個も採卵できたんだ。私は3個しか採れなかった…」と落ち込んでしまうことがありました。そういうとき、旦那さんが「気にしなくていいよ」「大丈夫だよ」という言葉をひたすらかけてくれて、気持ちが安らぎました。
── すてきなパートナーですね。
関谷さん:「もし子どもができなかったら、ふたりでもいいよね」という話をしていたのもよかったと思います。「もしふたりで生きていくなら、こんな感じかな」「赤ちゃんができたらこうしよう」と、どちらの未来も想定して「妊娠できなかったら終わり」とは考えないようにはしていました。
あとは「卵子提供」という方法があることを知ったことでストレスが減りました。「ふたりでもいいよね」と思ってはいましたけど、私はやっぱり彼に子どもを抱かせてあげたかったし、結婚を許してくれた彼の両親に孫を見せたいという思いもありました。「保険適用を使いきるまではやろう」と決めていたので、「6回やってダメだったら終わり」という緊張感があったんですけど、卵子提供を視野に入れることで少し気がラクになりました。