「なんでそんなにイライラしてるの」と言われることが幸せ
── 斉藤さんのように30代や40代でやりたいことを見つけて、ひたむきに頑張る姿に憧れる人も多いと思います。
斉藤さん:自分自身、今までの人生で何が正解だったかなんてわからないんです。ただただ必死でしたね。環境が変われば、人間って順応できるんだと学びました。いろいろな人に支えてもらって、できないことを教えてくれる人がいたから頑張れたんだと思います。
大人になると、自分の立ち位置や環境を変えることに怖さみたいなものを抱いてしまいますよね。でもやってみると、意外と乗り越えられたりする。これは私の経験からも、本当に自分次第だなって思うんですよ。ただ、心にゆとりがないと上手くいかないんです。詰めこみすぎたり無理をしてしまうので。何事も、まずは自分を大切にすることで頑張れるんじゃないかと思います。

── 30代、40代は仕事に育児にと頑張りすぎな気がします。
斉藤さん:私もフリーランスなので、欲張りすぎてしまうんですよね。その結果、イライラしてしまったり…。そういうときには、決まって夫が「なんでそんなにイライラしているの?」って声をかけてくるんです。そこで、今の私はよくない状態なんだなって気づかされます。そういう人が身近にいることこそ幸せだって、やっと気づけました。
PROFILE 斉藤 瞳さん
さいとう・ひとみ。1981年生まれ。新潟県出身。2000年、メロン記念日としてデビュー、リーダーとして活躍した。2010年にグループ解散後は地元・新潟に戻り、ラジオパーソナリティとして活動。FM-NIIGATA「GO!GO!PARTY!~ゴゴパリ~」にて水曜・木曜のパーソナリティを務める。今年3月、デビュー25周年を記念し期間限定でメロン記念日を再結成。自身のX(@hito_saito)やメロン記念日のX(@melonkinenbi25)でさまざまな活動について発信中。
取材・文/池守りぜね 写真提供/斉藤 瞳