タレントとして活躍する友寄蓮さんは、実は小学校のころにいじめにあっていた時期がありました。いじめが収まったあとも自信を持てない自分が嫌いだったそうですが、あるものと出会い一気に人生が変わっていきます。(全4回中の4回)

教室でも校庭でも…居場所のない日々

友寄蓮
小学校3年生の春。まだいじめられていないころは笑顔でした

── 子どものころにいじめにあいトラウマを抱えたそうですね。当時のことを教えてください。

 

友寄さん:小学3年生のときに、複数のいじめにあっていました。ひとつは1学年下の小学2年生の男子たちから受けた身体的ないじめ。きっかけは校庭で遊んでいるときに、その子たちの縄跳びに私が引っかかってしまったことです。それ以来、休み時間に校庭に行くと、縄跳びで叩かれたり、石を投げられたりするように…。それが嫌なら校庭に行かなければいいと思うかもしれませんが、休み時間に自分だけが教室に残ってクラスの輪に入れないのもつらく、その選択もなかなかできませんでした。

 

── それ以外にもいじめられていた?

 

友寄さん:クラスの男子からは精神的ないじめを受けていました。当時の私は今とは違いコミュニケーションが苦手で、声が小さいタイプだったんです。そのため授業で発表をしても「声が小さくて聞こえない」とか、「あいつ泣いているから、みんな見てみろ」などからかわれていました。

 

さらに同じクラスの女の子からも、教室中から集めた消しゴムのカスを筆箱に入れられるようないじめをされました。実は彼女には好きな男子がいたのですが、席替えをすると偶然、私と彼が隣になることが多かったんです。それで嫉妬からかその女の子によく「ブスのくせに」というようなことを言われるように。ある日、それを聞いた彼が「お前のほうがブスだろ」とその子に向かって言ってしまったんです。それでさらにいじめが悪化してしまいました。教室ではメンタル、校庭では身体的にやられるつらい日々でしたね。

 

友寄蓮
小学校5年生。写真が苦手でピースもせず

── 誰かに相談したりはしましたか?

 

友寄さん:母には女の子からいじめられていることは伝えました。あとのふたつのいじめについては、これ以上余計な心配をかけられないと思い、言えなかったですね。

 

母が担任の先生に相談してくれて、それでクラスでいじめについて話し合う機会が設けられたのですが、ここでもうまくいきませんでした。先生から「このなかでいじめをしたことがある人?」と問いかけがあり、先生はおそらくそこから私へのいじめについて言及しようと考えていたのだと思います。ただ、そのときに私のことをいじめている女の子が「自分はいじめをしたことはない」という立場を貫いたんです。それで、先生もそれ以上の追求はできませんでした。さらに、私ではない別の子が「自分はいじめられている」と泣き始めてしまい、私の件はうやむやになってしまいました。