まったくウケない「手応えのない状態が続いて」
── 「バルチック艦隊」解散後、おふたりが一緒にお笑いを始めたのはなぜですか?
南條さん:もともと僕たちはコンビじゃなくてトリオでした。当時、三島のことは「M-1の準決勝にも進出した実力のある人」という印象。三島は「バルチック艦隊」を解散後、別の人と新しいコンビを組んでいたんです。その三島の相方と僕はバイト先が一緒で、「僕も一緒に入れてくれへん?」って感じで言ってみたら、トリオとして組めることに。
三島さん:南條の第一印象は「明るい人」でした。南條と組むのにはある計算があって。当時、「5upよしもと」という劇場があり、若手のお笑い芸人はその舞台に立つのが最初の目標になっていたんです。そのころはトリオ芸人があんまりいなくて、「もしかしたらトリオって狙い目ちゃうか?」とひそかに考え、3人で活動することになりました。

── トリオでは3年ほど活動したそうですが、メンバーがひとり脱退してしまったそうですね。コンビになったのはなぜでしょうか?
三島さん:トリオでは一度も、5upよしもとの劇場に入れなかったんです。気づけば30歳目前だし、メンバーのひとりは脱退するし、全然うまくいかなくて心が折れまくっていました。当時は錦鯉さんみたいに、年齢を重ねてからブレイクする芸人がいなくて。芸人をめざすには若くないとダメ、みたいな雰囲気がありました。さすがにこのままだとまずい、もう少し頑張ろうと。でも、ふつうの漫才をしても、まったく手応えを感じなかったんです。