「コロナ禍に入っていちばん苦手なことをやってみたんです」と語る誠子さん。2024年4月からフリーになり芸人の活動だけでなく、料理で地域貢献にも取り組んでいます。(全3回中の3回)

コロナ禍に一番苦手なことをやってみた結果

誠子
誠子さんが作った料理

── 2024年4月からフリーとして活躍されていますが、いかがですか?

 

誠子さん:あっという間でしたね。常に動き続けているし、人との出会いも劇的に増えて、生きてるなって感じがしています。

 

── どんなところで出会いがありますか?

 

誠子さん:フリーで活動している音楽家や芸人、ファッション関係の方とか、人から「こんな集まりや展示会があるよ」って聞いたら、スケジュールが許す限り行きますし、その後の打ち上げにも参加しています。今まではマネージャーさんが段取りを組んでくれていたので、自分からそうした場に行くことはほとんどなかったんですけど、今はみずから動いて、自分がやっている活動の営業もアピールもしています。慣れてないぶん、最初は大変でしたが、自分がやってみることで、吉本興業への感謝もさらに深まった気はしますね。

 

── 今はどんな活動をしていますか?

 

誠子さん:芸人としての主軸は変わらないですが、吉本を退所する前、2023年の10月から立ち上げた、ライフスタイルブランド「merci(メルシー)」にも力を入れています。 

 

ここでは、エプロンとかリネンタオル、調味料などキッチングッズのプロデュースをしてECサイトで販売をしたり、ほかにも「誠子食堂」といって、地元のマルシェで地元の食材を使った料理を出すとか、地域貢献やイベントの提案もさせてもらっていますね。

 

── 料理はいつからお好きなんでしょうか。

 

誠子さん:コロナ禍になってから始めました。それまで料理は苦手でいっさいやってこなかったのですが、コロナ禍をきっかけに何かチャレンジしようと思ったときに、今までいちばん苦手なことをやってみようと思って始めたのが料理でした。始めてみたら運よく好きになって、楽しくなってきて。私は何かにハマるとすごく追求するタイプなんですけど、私のように…というのもなんですが、料理に苦手意識がある人の、好きになるきっかけになれたらいいなと思ってライフスタイルブランドを作りました。

 

「誠子食堂」は、はじめは友達に料理を振る舞ったり、舞台の稽古場にもケータリングとして持って行ったりしていたのが始まりです。SNSでも料理を発信していたこともあって、イベントに繋がりました。地元、神戸で2023年10月にイベントをスタートさせてから、今は全国いろいろな場所で「誠子食堂」をやっていますね。