番組の婚活バスツアーで現在の奥さんと出会った芸人のチャンカワイさん。本名である川合正悟の名前で挑んだ勝負の現場で、ある事件が起きたのです──。（全4回中の2回）
「どうしてボケないの？」から奇跡は起きた
── 奥さんと結婚されて2025年で10年だそうですね。出会いのきっかけを教えてください。
チャンさん：出会いはバラエティ番組『スクール革命！』の婚活バスツアーでした。その前に一度番組で、レポーターを兼ねて婚活バスツアーに参加したのですが、そのときは撃沈してしまい…。僕は本気で結婚相手を探していたので、2回目は本名の川合正悟、つまり芸人ではなく素の自分として参加しました。
ツアーは食事や神社巡り、茶摘みなど、しっぽりした内容で、落ち着いて相手と向き合えそうだったのですが、みんなで食事をしているときに「芸人・チャンカワイ」として扱われるシーンがあり、「どうしてボケないの？」とツッコまれてしまい…。僕は「川合正悟」として参加していたのでそれがイヤだったのですが、その場はなんとか乗りきりました。私がトイレに立ち、再びテーブルに戻ろうと思ったタイミングで、今の妻に声をかけられて。「さっきは周りの方を止められずにすみませんでした」と謝られたんです。
── それは心にグッときますね！
チャンさん：そうなんです。番組スタッフに「彼女がいいです」とすぐ相談したのですが、今の妻と私とのその決定的なやりとりの場面は撮影されていなくて…。僕が彼女を好きだと思った瞬間が撮影できていなかったことは、番組的にも唐突な流れになってしまうなどの懸念があったと思いますが、スタッフも応援してくれて「チャンさんがいいと思ったなら頑張りましょう！」と。
その後も、ツアーではふたりで茶摘みをしたり、もう1名の男性を加えて3人で行動する機会に恵まれました。ちなみにもう1名の男性ですが、その男性も「また、3人で遊べたらいいのにね」というくらい、いい人でした。ただ、帰りのバスでどちらが彼女の隣に座るかを決めるために潔くじゃんけんをしたのですが、僕が負けてしまい…。これでもうアピールする機会もないので「カップルになるのは無理だな」と思いました。
── でも、最後に大逆転が起きた…？
チャンさん：帰り道の途中でサービスエリアに寄ったときに、ツアースタッフの方に「彼女が僕と話したがっている」と言われたんです。でも僕はじゃんけんで負けたわけで「男の約束があるので、そういうわけにはいかない」とお断りしたんです。でも、番組スタッフに「女性が勇気を出して伝えてくれたのに、断るなんてダサい」と言われて。それで最後に少しだけ話す機会をもらって想いを伝えることができ、妻も最後に僕を選んでくれました。
去年、ツアーからちょうど10年が経ったのを機に、ツアーで訪れた茶摘みに家族全員で行ってきました。茶摘みのスタッフの方が、僕たちのことを覚えていてくれたのがうれしかったですね。娘たちにも妻と出会った場所を見せることができてよかったです。
