「ママも通ってみたら?」。娘の先生のひと言から、大人になって10年以上も「KUMON」に通い続けていると言う濱田マリさん。その理由を聞いて思わず納得しました。(全4回中の2回)
公文の先生に「ママも通ってみたら」と誘われて
── 公文の教室に、娘さんと一緒に通われた時期があったと伺いました。
濱田さん:私と娘が習っていた教室の先生が素晴らしかったのだと思います。娘を迎えに行くと、帰るときは「楽しかった」と言って目をキラキラさせていて。どんなふうに楽しいのかなって気になって教室をのぞいてみたんです。そうしたら、自分がイメージしていた寺小屋っぽい雰囲気で。いわゆる自学自習スタイルなので、みんなが同じ勉強をやっているのではなく、それぞれが自分の課題に取り組んで、すごく集中している雰囲気が素敵だなって感じました。
── そこからご自身も始めようと決意されたきっかけはありましたか?
濱田さん:お迎えに行ったときに、先生から「ママも通ってみたら」ってお誘いを受けたのです。公文は小学生のための塾、というイメージがあったので、「私は社会人ですけど…」と伝えたのですが、実は教室には生徒の採点をしながら英語学習をしているスタッフさんや、国語の教材を学んでいる外国の生徒さんもいることがわかって。とはいえ、最初はちょっと抵抗があったし、娘がなんと言うか不安でした。でも、娘が同じ教室に通うことを受け入れてくれたので、一緒に通い始めました。
── どのくらいの期間、続けられましたか?
濱田さん:娘は小2の夏休みから始めて、3年間ほどで卒業しましたが、私は実はまだ続けているんですよ。
10年以上習い事を続けるのは「達成感が気持ちいい」から
── かなり長い期間、続けていらっしゃるんですね!
濱田さん:今は通塾ではなくて通信でやっています。私も子どものころに習っていたら、音を上げていたのかもしれないですね。シンドいなと思うこともあるのですが、自分で決めたことなので続けたい。でもやるまでは大変ですよ。毎日「さて…今日もやりますか!」って、重い腰を上げて取りかかっています(笑)。両面で20枚なのですが、憂うつな気持ちを乗り越えて終わったときの達成感が気持ちよくて。まさに自分で自分を褒めてあげたい。しかも計算って、仕事にも案外役立っていると思っていて。
── たとえばどういう部分が役立っているのでしょう。
濱田さん:集中力や、暗記力が計算の訓練で身についたと思います。外見もそうですけれど、中身も老化に抗いたいので(笑)。公文の学習スタイルが合ってるなって。最初は「1+1=2」というような簡単な足し算から始めて、引き算、わり算、かけ算とどんどんステップアップし、最終段階は高校生レベルの教材になるんです。そうすると、1ページに1問みたいな難解な問題になっちゃう。何度かそのレベルの問題に挑戦したのですが、私がやりたいこととは違うなって感じて、先生には私は二次方程式までしかやりませんって伝えました。そのレベルまでいったら、また最初に戻って。そのサイクルで何周かしています。
── そこまで極められているのはすごいです!
濱田さん:通信教育なので、答案を先生に送って採点してもらっているのですが、先生とお手紙のやりとりがあるんです。そんなふうに先生と手紙で話すのも楽しくて。習い事は、大人になってからのほうが圧倒的におもしろいと思います。