「何してるの?僕のママに!」
── 第二子の娘さんが生まれる前から、夫婦で相談していたことがあったそうですね。
駒場さん:1人やったら1人だけ見ていればよかったんですけど、上の子のメンタルをケアしながら下の子も見ないとあかんねって、生まれる前から夫婦で話していたんです。下の娘が退院して来る日もどう動こうか話し合いました。奥さんが1週間ぶりに家に帰ってきたとき、奥さんが娘を抱っこした状態で息子に会ったとしたら、息子は「僕じゃない子を抱っこしてきた!」ってインパクト強すぎるらしく、一気に赤ちゃん返りしてしまうとか、いろいろ話を聞いたのでどうしようかって。
そこで、まず、奥さんと娘が退院したら先に家にいてもらう。僕と息子はその間は外におって、僕が息子を保育園から迎えに行く。息子と家に帰ってきたときに、すぐに娘には会わさんと。まずは奥さんと息子を会わせて、玄関で2、30分くらい一緒にいたのかな。そこで、大丈夫そうだと思ってから、リビングにいる娘に会わすっていう。それやったからか最初から娘に対して「かわいい!」って息子もなってくれたんです。でも、夜に授乳している姿を見つけたら「何してるの?僕のママに!」となって泣いて妹をどかそうとして。「これか」っていうのから始まりました。今も娘に何かしたいときは、たとえば「妹にお菓子あげていい?」とか、息子に聞いてからあげたりするけど、機嫌悪いときは全然納得しないですね。それに、妹が泣くと上の息子も泣くし、2人とも動き出したらどうなるんだろうって。2人とも寝かしつけるのがめちゃムズいし、僕も、自分が休みのときは奥さんと奥さんのお母さんでどっか行ってきてって。僕がめんどうみている間に、外でご飯でも食べてきてもらうんですけど、まだまだ未知なことが多そうです。
── お子さんに、こんなに子に育って欲しいと思うことはありますか?
駒場さん:息子は今のところ、順調に育ってるなって思います。めちゃ自由だし、明るいし。このまま元気に育ってほしいし、自分の好きなことを2人とも見つけてほしいなと思いますね。全て親がサポートするわけじゃないけれど、肝心なところは助けたいし、やりたいことをやってもらえたらと思います。
PROFILE 駒場孝さん
こまば・たかし。1986年大阪府生まれ。2007年から内海崇とお笑いコンビ・ミルクボーイを結成。19年に『M-1グランプリ』で優勝。2018年結婚し、現在は2児の父。
取材・文/松永怜 写真提供/駒場孝