メンバーの脱退や女性だけの大所帯の調整も…
── あやまん監督は2014年に個人事務所「あやまんJAPAN株式会社」を立ち上げたそうですね。どのような経緯で個人事務所を設立したのでしょうか?
あやまん監督:2010年にブレイクした当初は、特に事務所に所属はしていませんでした。話題になったことでいくつかの事務所から声をかけていただき、その中のひとつに所属することにしたんです。一時期はオリエンタルランドの藤森さんとお仕事する機会も多く、忙しくしていましたが、やがてブームは過ぎ去りました。でも、私たちにはまだまだやりたいことがたくさんあった。なのに、当時の事務所の方にはあまり熱を持って関わってもらえず…。不平不満を言っているだけなら昔のように自分たちで考えてやったほうがいいと思い、事務所を辞めることにしたんです。個人よりも会社にしたほうが仕事をしやすいのではと考え、個人事務所を立ち上げました。
── あやまん監督さんが社長を務めることになったんですね。
あやまん監督:設立時、メンバーは私、たまたまこ、サムギョプサル和田、ルーキタエ、めんそ〜れ愛菜の5人でした。私も社長なんてやりたくなかったのですが、やる人がいなくてやることになったという感じです。それまで飲み会の幹事のようなことはしていましたが、引っ張っていくタイプではなかったんですけどね。
── 個性豊かな面々をまとめるのは、難しいこともあるのでは?
あやまん監督:2015年にめんそ〜れ愛菜が抜けたことについては反省している部分もあります。あやまんJAPANに対してすごく愛のある子だったのに、私がそれを受け止めきれなかったのかなと。今となっては私も若かったと思うのですが、結果的に愛菜はアイドルプロデュースという自分のやりたいことを見つけてくれたのでよかったです。
今はユースメンバー含めて50人以上が所属。メンバーは本当に個性豊かで、裁縫が得意な子もいれば、保育士の免許を持っている子もいたり、さまざまです。もちろんダメなところや苦手なこともありますが、そちらにフォーカスを当てるのではなく、得意なことに目を向けてそれをアピールして生かしていくグループを目指しています。個々に強さがあるのでお客様からのいろいろなリクエストに応えることができるし、日々助かっています。
嫌われてもいいからわが道を行くタイプの人もいると思いますが、私はそうではなく、なるべく嫌われたくないという気持ちが強いタイプ。大人数の女性集団は考え方もみんな違いますが、なるべく怒らず傷つけず、丸くまとめるように気を使っています。嘘か本当かわかりませんが、ユースメンバーからは、社長として一応、おホメの言葉をいただいています(笑)。事務所を立ち上げて10年経ちますが、すぐ辞める子も少なくないこの世界で、多くのメンバーが続けてくれているのは本当にうれしいですね。
PROFILE あやまん監督
あやまんかんとく。1979年群馬県生まれ。2009年にパフォーマンス集団「あやまんJAPAN」を結成し、2010年にメディアで大ブレイク。その後、個人事務所「あやまんJAPAN株式会社」を立ち上げ、飲み会などのイベントを中心に活動を行う。2023年に出産し、男の子を子育て中。
取材・文/酒井明子 写真提供/あやまん監督