一番の仲良し・三浦理恵子さんからの忘れられない手紙

── メンバーとはどんな関係でしたか?

 

宮前さん:ケンカもしましたが、次の日に会ったら仲直りするような感じでしたね。好きな衣装を着ていいときがあったのですが、着たい衣装がメンバー同士でカブって、じゃんけんで決めたものの納得できず、しばらく険悪なムードになるとかはあったけど(笑)。

 

当時から、三浦理恵子ちゃんといちばん仲がよかったんです。仕事終わりにそのままご飯を食べに行って、うちに泊まって次の日も一緒に仕事へ行くことがありました。でも、ほとんど1年じゅう顔を合わせているから、急にお互い爆発してケンカすることもありましたね。

 

宮前真樹さんと三浦理恵子さん
当時から仲が良かった三浦理恵子さん(左)と

── いまも覚えているエピソードはありますか?

 

宮前さん:メンバー全員でハワイに撮影に行ったときのケンカは、今でも忘れられないです。1週間くらいふたりで同じ部屋で過ごしていたんですが、誰でも生活のペースはなんとなく違うじゃないですか。起きる時間、寝る時間とか、ちょっとずつ噛み合わないところから不満が大きくなっていって。

 

帰る日、理恵ちゃんが先に荷物を詰め終わってドアの外に出したらしいんです。ボーイさんがそれを二人ぶんだと思って持っていって、私の荷物が忘れられちゃって。誰のせいでもないんですけど、理恵ちゃんに「なんで出したって言ってくれないの?」って言ったら「なんで私が言わなきゃいけないの?」って言い合いになって。帰りの飛行機も隣同士だったけど、一緒に座りたくないって周りの人を巻き込んで別々にしてもらいました。

 

東京に帰ってから1日オフがあって、次の日には仕事だったんですが、ケンカしたままだから謝らなきゃなと思ってたら、家に理恵ちゃんから切手を貼った手紙が届いたんです。封筒を開けたら「ごめんね」って書いてあって。先に謝りたかったのに、言われちゃった。でもすごく嬉しかったですね。

 

PROFILE 宮前真樹さん

みやまえ・まき。1973年生まれ、新潟県出身。1989年、アイドルグループ・CoCoのメンバーとしてデビュー。2004年に芸能界を引退後、ル・コルドン・ブルー東京校にて製菓の基礎を学ぶ。2909年より食育活動を開始。ロールケーキブランド「maq bon」代表、犬の管理栄養士など多岐にわたって活動。

 

取材・文/原田早知 写真提供/宮前真樹