指導者として「感覚を言葉で噛み砕く難しさ」

── 小さい頃からダンスを習い始めて、途中でやめたいと思ったことはありませんでしたか。

 

hanaさん:ダンスだけはやめたいと思ったことが1度もないんです。負けず嫌いなので、自分のパフォーマンスがうまく行かないときも、「落ち込んでいる暇があったら練習したらいい」と思っていました。これはダンスの先生から言われた言葉なのですが、心に残っていて今もそう思うようにしています。

 

hanaさん
ダンサーとして活躍するhanaさん「腹筋が美しい!」

── 現在はインストラクターとしても活躍していますが、指導する側として難しさを感じることはありますか。

 

hanaさん:結構、幅広い年齢の方の指導をさせてもらっていて、下は幼稚園生から、大人の方だと60代の方もいらっしゃいました。教えることが多くなって、ただダンスのスキルを教えるだけではなく、どうやってモチベーションを保つかなど、メンタルを含めたケアの必要性も感じています。それに、自分では感覚的にできるようなことを、噛み砕いてわかりやすく言葉で説明するのも難しいです。

 

── どんなことに気を配ってレッスンをしていますか。

 

hanaさん:自分の経験や実体験を伝えることが多いです。最近は、できないとすぐに諦めてしまう子が多いので、「ここを頑張ったら、こうなれるよ!」というふうに具体的に伝えるようにしています。厳しく言われて頑張れる子と、落ち込んでしまう子といるので、その子に合った言葉がけを意識するようにしています。

 

PROFILE hanaさん

1994年生まれ、京都府出身。幼少期からダンスを始め、JAZZ、 ballet、HIPHOPなどあらゆるジャンルを習得。また、幼少期からキッズダンサーとして数々のショーやコンテストで優勝を飾る。K-POPアイドル TWICEのMOMOの実姉としても知られるが、hanaは小柄な身体からは想像できない“力強くも女性らしいしなやかなダンス”と“独自の世界観”を武器に活躍するコレオグラファーでもある。

 

取材・文/内橋明日香 写真提供/hana