一念発起してダイエットを始めても、短期間での体型変化や、体脂肪ダウンは難しい…。とはいえ、なるべく早く効果を実感したい!というのが本音ですよね。そんな人におすすめなのが、「ゴロゴロラクやせトレーニング」。寝ながらできるのに効果バツグンと話題のこのトレーニング法について、フィットネストレーナーの河村玲子さんにポイントをお聞きしました。
短時間の筋トレでも見た目は変わる!
「正直、寝ながら行うようなトレーニングだけで体脂肪を減らすことは難しいです」と河村さん。とはいえ、短期間で効果を得たいと考えて、運動習慣がなかった人が急に負荷の強い運動をしたり、過剰な食事制限をしたりすれば、ケガや健康リスクをともないます。
そこで河村さんが勧めるのが、「筋トレで身体を引き締めることで、太っていないように見せること」!最小限の筋トレで見た目を変えることは可能だというのです。
「体幹を引き締めること」が細見えの極意
最小限の筋トレで見た目の変化が期待できる「ゴロゴロラクやせトレーニング」は、体幹を集中的に鍛えるエクササイズ。お腹まわりを集中的に鍛えられるので、とくにぽっこりお腹が気になる人におすすめです。全身をまんべんなく鍛えることも大切ですが、まずは気になっている部分から始めてみては?
細見えする身体をつくる「4つの筋肉」
腹直筋
お腹の前側にある、長い筋肉。「シックスパック」といわれるのが腹直筋で、腰を前に曲げたり、横に曲げたりする働きがあり、姿勢にも関係しています。
腹斜筋
内腹斜筋、外腹斜筋の2つで構成され、体幹を回したり、前後や横に曲げたりする働きが あります。きれいなくびれをつくるためにも、重要な筋肉のひとつ。
腹横筋
お腹まわりをコルセットのように覆っている筋肉で、おもに息を吐く際に働きます。鍛えること で、下腹が出てしまう「ぽっこりお腹」の改善にも効果的。
背中
背中を構成する筋肉には、僧帽筋、広背筋、脊柱起立筋などがあり、鍛えることで姿勢改 善、 肩こりや腰痛予防などに効果的。基礎代謝の向上にも役立ちます。
寝転ぶだけ!超簡単な2ポーズからスタート
「体幹を鍛えることは姿勢の改善にもつながる」と河村さん。「トレーニングによる引き締め効果はもちろんですが、背すじがグッと伸びているだけで、お腹が凹んで見えるんです」
そこで、「ゴロゴロラクやせトレーニング」のなかでも、とくに初心者にぴったりのシンプルエクササイズを2つご紹介します。
ワキバラマゲマゲ
お腹の横側にある、腹斜筋を鍛えるトレーニング。くびれをつくるためには欠かせない筋肉であり、引き締めることでほっそりとしたお腹まわりに。 「上げる」「戻す」動作をそれぞれ5秒かけて行いましょう。 1日10回×3セットが目安です。
まず、うつ伏せの姿勢になり、両腕をついて、上半身を起こします。ひじが肩の真下にくるように気をつけて。
つづいて、骨盤と足を床から離し、脇腹を縮めるようにしながら、ひざをひじのほうへ近づけましょう。この動作を5秒かけて行います。
初心者の場合は、上半身を起こさなくてもOK。うつ伏せの状態になり、 無理のない姿勢を保ちながら、ひざを床にするようにして、 ひじに近づけましょう。
お尻引き締めシャキッと背中
背中やお尻、太もも裏など、背面を鍛えるトレーニング。 姿勢改善はもちろん、後ろ姿をきれいに見せるためにもバランスよく筋力をつけることがポイントです。 こちらも、「上げる」「戻す」動作をそれぞれ5秒かけて行います。 1日10回×3セットが目安。
足を真っ直ぐに投げ出して床に座り、 手のつけ根が肩の真下にくるように意識しながら、床に手をつきます。このとき、手の指先は足のつま先のほうへ向けて。背すじを伸ばし、足は肩幅程度に開きましょう。
下腹部に力を入れて凹ませた状態で、 お尻をゆっくりと持ち上げていきます。股関節を曲げるようにしながらお尻を上げる、下げるを5秒間続け、元の位置に戻しましょう。初心者は、ひざを曲げた状態で行っても大丈夫です。
筋トレを始めたばかりだと、運動習慣が身についていないため、仕事や家事を優先してトレーニングを後回しにしがちですが、毎日少しずつ実践するだけでも、十分に見た目の効果を実感できるはず! ぜひ、ためしてみてください。
PROFILE 河村玲子さん
フィットネストレーナー、管理栄養士。ボディメイク、健康サポートを行う「管理栄養士」×「パーソナ ルトレーナー」。北米にてダイエットビジネスの視察、トレーナー 活動をしたのち、帰国して日本にて活動をスタート。書籍『NHKあさイチ仕事や家事の合間に効率よく! ラクやせ時短筋トレ』(主婦と生活社)一部監修。
イラスト/SHOKO TAKAHASHI