ものまねマスクメイクで活躍のざわちんさん。数々のメイクをしてきた中で難易度の高い人や、細部にわたるメイクのこだわりとは。(全3回中の2回目)

男性らしい眉山をキッチリ意識

── これまでいろんな方のまねマスクメイクをされてきましたが、もっとも難易度の高かったと思う方はどなたでしょうか?

 

ざわちんさん:フィギュアスケートの羽生結弦さんです。私が初めてニュース番組に出演する際、番組からのオファーで羽生結弦選手のものまねメイクを披露することになりました。羽生結弦選手のものまねメイクは思った以上に難易度が高くて、自宅で何度も練習を重ねたにもかかわらず、メイクが完成するまでに4、5時間かかってしまい…。スタッフさんたちも次の仕事があるからそわそわしていて、それを見て、焦りと申し訳なさから、泣きそうになってました。最後は完成度の高い仕上がりを披露でき、本当に心からホッとしました。

 

── 羽生結弦さんのアンニュイな雰囲気はどう表現されましたか?

 

ざわちんさん:羽生結弦選手といえば、多くの人はスケートリンクで踊る姿を思い浮かべるんじゃないかなと思います。スケート中は汗をかいているので、その汗や肌の質感、前髪が濡れる様子を表現することが大事だと思い、ウィッグをかぶった後に水でスプレーして、髪を濡らしました。これで羽生結弦選手の独特なアンニュイ感を出しました。ものまねをする際に一番心がけていることは、メイクでご本人に似せるだけじゃなく、どのシーンが一番みんなの記憶に残ってるか考えながらマネすることが大事です。

 

── 他に、どんな方のものまねマスクメイクが印象に残っていますか?

 

ざわちんさん:俳優の山田孝之さんです。映画『新宿スワン』の記者会見のときに、山田孝之さんが登場できないかわりに、私が山田さんのものまねマスクメイクをしてかわりに登場するサプライズ企画を行ったんです。山田さんは、男性らしくて力強い山形の眉毛が特徴です。メイクをする際に眉の形を微調整して、マスカラを使って眉山を触覚のような感じにしたことで、ご本人の雰囲気が出せたんじゃないかなと思います。

 

男性の場合、眉毛の描き方が大事です。私の眉毛は細くて薄いので、男性らしい太くしっかりとした眉毛を再現するために、アイメイク用のマスカラを使って一本一本しっかり太く描くことがポイントです。それにより男性らしい雰囲気になります。