子ども食堂にお米を持って行って
── 子ども食堂についてお話が出ましたが、いつから支援を始められたのでしょうか。
小林さん:子ども食堂は去年からで、まだ始めたばかりです。私の地元は新潟ですが、新潟の中越地震から復興の一環として20年近くお米作りをやっています。地元の方と一緒に、自分で稲を植えて、手で刈って、はざかけ(稲をはざと呼ばれる棚に掛けて天日干しさせること。ゆっくり乾燥させてお米の味がよくなると言われている)して、脱穀してっていうのを、もちろんそんなにたくさんではないですけど続けています。日本はお米の国じゃないですか。お米をもっと食べてもらいたい。作り手がどんどんいなくなっているので何とかしようと、新潟の農業を応援するチームがあるんです。そこでプロジェクトを組んで活動しています。農業は確かに体力も使いますが、昔と違ってハイテクな機械もたくさんありますし、以前ほど体力を使わなくても美味しいお米ができるんだよっていろいろな人に声を掛けて一生懸命PRしているんですよ。その一環として子ども食堂にもお米を持って行ってます。
── さらに活動が多岐に渡っていらっしゃるのですね。
小林さん:能登地震もありましたし、熊本や東日本大地震など、何か災害があったときは自分たちのお米を持っていったりしていますね。子ども食堂は去年から始めましたが、芸能界で60年もやっているのでそうした支援もしなきゃいけない宿命だなと思って。周りに感謝しながら続けています。
PROFILE 小林幸子さん
1953年生まれ、新潟県出身。64年、10歳で『ウソツキ鴎』でデビュー。79年『おもいで酒』が200万枚突破の大ヒットとなり、日本レコード大賞最優秀歌唱賞をはじめ数々の音楽賞に輝く。その年NHK「紅白歌合戦」初出場。以降34回出場。近年ではニコニコ動画やYouTubeでも活躍し若い世代やネットユーザーからも人気。今年芸能生活60周年を迎える。
取材・文/松永怜 写真提供/幸子プロモーション