コンプレックスを抱く必要もなかった

── ところで、奄美での生活を充実させながら、IMALUさんは以前から女性の体や性についても発信されています。何かきっかけがあったのでしょうか。

 

IMALUさん:自分が30代になったときに、結婚や子どもに関する質問が一気に増えたんです。すぐに結婚も子どもも考えていなかったので正直、違和感がありましたが、同時に自分の体についても考えるようになりました。そういえば今までちゃんとした性教育も受けてこなかったし、女性の体やコンプレックスについて、話をすることがあってもいいかなと思ったんです。

 

── IMALUさん自身のコンプレックスを発信することもありますか?

 

IMALUさん:もちろんあります。たとえば子どもの頃は目が一重でしたが、世の中的に二重の方が可愛いって空気があるじゃないですか。だからセロハンテープやアイプチを貼って、少しでも二重になれるようにしていたら自然と二重になったんです。

 

ただ、今にして思えばそこまでコンプレックスを抱く必要もなかったなと思うんです。二重の話もそうですし、たとえばやせてる方が綺麗とか若い方がいいといった空気もありますが、そうした謎ルールの思い込みも全部辞めました。それよりも居心地がいい自分でありたいし、そのためには心と体のケアを大事にしながら生きる方がいいなと思ったんですよね。

 

── 現在34歳のIMALUさんですが、生きてるだけで丸儲けとの言葉がありますが、ご自身ではどう思いますか?

 

IMALUさん:イメージしていた34歳ではないですし、もっと大人になっている予定でしたが、イメージしていた人生よりはるかに幸せな人生を歩めていると思います。少しずつシンプルな生き方ができるようになってきて、今はとても自分の居心地がいいです。

 

PROFILE  IMALUさん

1989年生まれ、東京都出身。語学を学ぶためカナダの高校へ留学し、帰国後はファッション誌でデビューを果たした。タレントとしてテレビやラジオ、イベント配信やMCとしても活躍。映画、音楽好き。2022年8月より東京と奄美大島の2拠点生活を開始。

 

取材・文/松永怜