娘想いの母親をもつ心優しい主人公。一見その親子関係は穏やかなようにも見えますが、互いが相手を思いやっているからこそ向き合えないこともしばしば。

 

「毒親」「自立」「恋愛」など、今の時代をとりまく題材をテーマにした、福々ちえさんの贈る漫画『息苦しいほど優しいママと逃げたい娘のお話』が話題になっています。

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【第78話】男に騙された娘と過干渉な毒親の母 すれ違っていたふたりの結末

「ママのこと誇りに思うよ」と言うと涙した母。すべてが完璧で息苦しいと思っていた母は、よき母を頑張っていただけだったのでした。

 

離れていた期間があったからこそ、そのことに気づけた娘。今なら母のやさしさを信じられる。溺れそうになっていた私はもういない。もちろん私を苦しめていた“完璧な母”も。

 

このやさしさのなかならばもう、私たちはもがき続けることもないでしょう。

 

得体のしれないやさしさは、ときに人を苦しめることがあります。

 

「親だから」「子だから」という思いが自分を窮屈にさせ、ときに主人公たちのように溺れてしまうこともあるのかもしれません。

 

そんなときには娘・母・第三者の目線に自分をあてはめ、相手の気持ちを想像してみるのもいいのかもしれませんね。

 

今回で『やさしさに溺れる』は最終回となります。今までご愛読いただきありがとうございました!

 

作/福々ちえ