限定商品を買うために早朝から並んだり、往復7時間かけて意中のスイーツを食べに行ったり、10年間、不二家のスイーツにどハマりしたサラリーマンがいます。「ケーキなんてどこも同じ」じゃない理由があるそうです。

 

見たことあります?「直径15センチ」巨大カントリーマアムの圧倒的な姿!

確率1000分の1の『ホームパイ』を求めて

不二家レストランに週1ペースで通う、サラリーマンのてるさん。不二家愛が強すぎて、限定フレーバーの商品が発売されたらコンビニなどで即購入。数量限定の直径15センチの特大カントリーマアムを購入するために、東京駅に出店するポップアップショップには早朝から並ぶほどのマニアです。

 

「いまハマっているのはスーパーなどで売っている『ホームパイ』。じつは、2年前から買い続ける理由は『ペコちゃん』の顔の焼印が入った『ラッキーホームパイ』に出合うため。これまで20袋、1袋38枚入りなので760枚ほど食べていますが、1000枚に1枚の確率と言われていて、まだ遭遇していません」

 

不二家ケーキ食べ放題のお供のコーヒーマグカップはペコちゃん柄でかわいい

てるさんが不二家にのめりこんだきっかけは、10年ほど前に知った不二家ケーキ食べ放題。

 

「不二家は食べ放題用に小さくカットされたケーキでなく、ふだんから店頭で売っているサイズのケーキを食べられます。食べ応えがある大きさのケーキを何個も食べられる高揚感を、いまでも覚えています。物理的にはムリですが、ショーケースの中のケーキを全部食べることもできると想像すると、夢があってワクワクします」

往復7時間かけて食べに行った「プリンサンデー」

ケーキ食べ放題に感動して、不二家レストランに通い出したてるさん。最初はお気に入りの「チョコ生ケーキ」などを中心に食べていましたが、せっかくなので新作や限定商品にも挑戦。そこから徐々に全種類のスイーツを食べることが、てるさんの目標になっていきました。

 

「不二家のホームページを毎日かかさず見ていますが、新作は毎月5〜6種類発売。クリスマス・ひなまつり・父の日など、年間行事にあわせた商品は、期間が短いものだと3日間しか販売されないことも」

 

さらに、毎月6日の「メロンの日」、毎月23日の「ぶどうの日」など、不二家独自のイベントで、1か月に1回しか発売されない商品もあるそうです。

 

毎月6日「メロンの日」に発売される「国産2種のメロンドルチェ」

美味しいのはもちろんですが、リリースされる種類が多く、売り出し期間も短いため、収集グセがあったてるさんの「コンプリート欲」がフツフツと湧いてきたと言います。

 

「不二家のケーキは工場で作られて各店舗に届けられるものもありますが、店内製造専用商品だとホームページに掲載されていても、取り扱いのない店舗が多くあります。

 

近所の店舗にない『プリンサンデー(バナナ)』をどうしても食べたくて、取り扱い店をネットで探し、自宅から3時間半かけて埼玉県・イオン羽生店まで買いに行きました。遠方の場合、ケーキを持ち帰るのは難しいため、購入店の近くの公園などで食べたりすることもあります」

各地の不二家に行くためだけに旅行する

てるさんのコンプリート欲は、スイーツだけにおさまりません。食べ放題を実施する不二家レストラン21店全店制覇も目指しているそう。

 

「静岡や群馬の不二家レストランに行くため、不二家の近くに宿をとって1泊2日で店舗を巡る旅行をしたこともあります。まだ行ってない愛知と大阪の4店舗も来年中には制覇したいです」

 

不二家レストラン・津久井浜店の窓際の席から見える景色は絶景!

そんなに甘いものばかり食べて大丈夫なのかと心配になりますが、体型はスリムで健康診断でもとくにひっかからないそうです。

 

「コンプリートの記録のためにブログを書きはじめ、食べた商品の紹介などもしています。同じ不二家好きの人たちがコメントを残してくれたりして生まれる交流や、ブログの反応も日々の楽しみです。

 

新作・限定スイーツを求めて巡る旅は、休日の良いリフレッシュになります。海岸沿いにある神奈川県の津久井浜店では海を見ながら食事ができ、景色に癒やされたことも。甘いものを食べてホッとする時間も含め、いまでは不二家がなくてはならない存在です」

 

PROFILE てるさん

約10年前に不二家ケーキ食べ放題と出合い、直近6年間の不二家の新作・限定スイーツは全制覇。ブログ「ペコ★不二家★をたずねて三千里」(https://ameblo.jp/teru-tokyo/)では、不二家レストランの訪問記録や新作・限定商品を紹介。

 

取材・文/清宮あやこ 画像提供/てる