TBSアナウンサーとして9年ぶりに採用された吉川美代子さん。子どもの頃からアナウンサーに興味を持ちながら、中学生のときにかけられた言葉を忘れられなかったと言います。(全4回中の1回)

私の声がラジオで流れた瞬間の驚き…!

── アナウンサーに興味を持ち始めたのはいつ頃からですか?

 

吉川さん:小学生の頃ですね。家ではラジオがいつも流れていて、幼い頃からずっとラジオのアナウンサーの声を聞いていました。

 

── 随分と早い頃から、夢を決めていたんですね。

 

吉川さん:当時から意思が強いほうだったので、そういうところはハッキリしていましたね。中学では迷わず放送部に入部。朝礼の準備、休み時間の放送、そういうのを嬉々としいてやっていて、ますますアナウンサーへの憧れが強くなりました。もし放送部に入らなかったら、運命の出会いもなかったのです。

 

── 運命の出会いとは?

 

吉川さん:まず、私の中学校はブラスバンド部が強くて、いろんな大会に出ては賞をもらっていました。私が放送部の部長になったとき、ブラスバンド部の顧問に「吉川君、今度『TBSこども音楽コンクール』の神奈川県の地区大会に出るんだけど…」って誘われたんです。コンクールでは、演奏前に学校や部を紹介することになっていて、それを私に任せたいと。もちろん引き受けました。  

 

地区大会が始まり、いよいよ私が学校紹介することに。毎週TBSラジオの「こども音楽コンクール」の放送を楽しみに聞いていたので、司会の山本文郎アナウンサーの声は知っていましたが、憧れの本物の山本アナに会えてドキドキしました。私の学校紹介を聞いた山本アナが「すばらしい紹介でした。未来の吉川アナウンサーですね」と言ってくださったんです!

 

9歳頃、赤いスカートが素敵!

── それは嬉しい経験ですね。

 

吉川さん:嬉しいなんてもんじゃないですよ。憧れの人から、そこまで言われたら感動しかない!ブラスバンド部も最優秀賞を獲得したので、後日、TBSラジオ「こども音楽コンクール」で、この地区大会での模様が流れました。しかも、私の学校紹介から山本アナの「未来の吉川アナウンサーですね」までも放送されたんです。ラジオの前で、両親も私も大興奮。あの時の嬉しさは一生忘れません。