若手演歌歌手として活躍する青山新さんは、コンサートの際にどうしても克服できない“悩み”があるそうで──。ファンの皆さんへの感謝が止まらない!胸のうちを伺いました。(全2回中の2回)
欠かさない喉のケアは「歌うこと」
── プライベートはどう過ごしていますか。
青山さん:ドライブが好きです。地元の千葉県内だと幕張や木更津とか、ドライブがてらショッピングに行くことも多いです。
── 車内では音楽をかけているんでしょうか。
青山さん:言われてみたら、何もかけていないですね(笑)。友達が一緒のときは友達のプレイリストをかけますが、ひとりのときはいったん歌から離れているのかもしれません。覚えなくてはならない曲があるときは何度もかけて歌っていますが、基本的に車内は無音です。
でも休みの日でもひとりでカラオケに行って、声は出すようにしています。ドライブに出かけても、帰ってからカラオケに。自分なりの喉のケアは声を出すことだと思っているんです。休んでしまって、衰えないように休みの日でも続けています。
── 努力が素晴らしいです!スポーツなどはされますか。
青山さん:コロナ禍前は友達とサッカーをしていましたけど、最近はあまり。自分でも運動不足だと感じていて、先日、往復10キロくらいランニングをしたんです。ゆっくりでもノンストップで行ってこれから続けていこうと思ったんですが、2日目に膝が痛くなってしまって。そこから運動できていないので、なんとかしなくてはです(笑)。
目標は最後まで泣かないこと!
── 今年の秋に地元の千葉県浦安市で単独コンサートを開催されますね。
青山さん:去年も地元でコンサートを開催したのですが、チケットも完売して自信にはなりました。でも今回はそれを超えていこうと思っています。やはり地元で開催するのは、空気感が違いますね。緊張感もありますし、今からソワソワしています。
昔からお世話になっている方が来てくださるので気合が入ります。地元愛もありますし、絶対成功させたいですね。演歌以外のジャンルに挑戦するなど新たな一面もお届けしたいと思っています。
── コンサートの際に毎回、堪えきれない悩みがあるそうで。
青山さん:毎回、感極まって泣いてしまうんです(笑)。悲しい時にはあまり涙が出ないんですが、コンサートが始まって、ファンの皆さんのお顔を見たらジーンと来てしまって。皆さん一人ひとりいろんな事情があるのに、こうして僕のために集まってくださると考えるだけで自然と涙が溢れてきちゃって。
コンサートを開催すること自体当たり前ではないですし、まして地元でできる幸せを噛み締めて本番に臨みたいです。もちろん一生懸命歌に向き合いますが、意気込みとしては最後まで泣かないで全力で歌をお届けできたらと思っています。
── コンサート開催が当たり前ではない、というのはコロナ禍でデビューされたからこそ思うことでもありますよね。
青山さん:2020年の2月にデビューしましたが、キャンペーンで北海道や九州に行って、来月は大阪だと話しているうちに緊急事態宣言が出て。そこからイベントが相次いで中止になりました。僕の歌手活動のほとんどがコロナ禍ですが、最近になってようやくいろいろと解禁され始めて、ようやく兆しが見え始めたと感じています。
── 演歌第7世代と言われ、注目を集めています。
青山さん:お笑い第7世代にあやかってなのですが、辰巳ゆうとさん、新浜レオンさん、二見颯一さん、彩青さんと5人でコンサートをすることもあります。僕が一番後輩にあたるのですが「この中で一番上手く歌いたい!」というライバル心もありますし、仲間として一緒にご飯に行って、相談にも乗ってくれる素敵な先輩方に囲まれてありがたいです。
平均年齢は22歳ですが、ひとつのムーブメントとしてご高齢の方から、演歌にあまり馴染みがない同年代の皆さんにも知っていただけたらと思っています。演歌はもちろん、色々なことに挑戦して演歌界を盛り上げていきたいです。
── 青山さんにとって演歌の魅力とはなんでしょう。
青山さん:覚えやすさと親しみやすさです。僕自身が小さい頃に歌えたものこれが理由だと思います。いざ始めてみると節回しなどは難しいのですが、詩の世界もとても綺麗です。
歌い方にもいろんな表情があるのでぜひ挑戦してもらいたいですね。泣くように歌ってみたり、微笑みながら歌うとあったかい情景が見えたり。知れば知るほど演歌にはいろんな表現があると思っています。
昔からある日本らしさに触れて、同世代の方にも音楽のジャンルのひとつとして、演歌も取り入れてもらえたらと思いますね。
PROFILE 青山 新さん
幼い頃から祖母の影響で演歌・歌謡曲に親しむ。中学2年で出場したカラオケ大会で関係者の目にとまり、作曲家の水森英夫先生に弟子入り。2020年2月テイチクエンタテインメント創立85周年・芸映創立60周年記念アーティストとして「仕方ないのさ」でデビュー。
取材・文/内橋明日香 写真提供/青山新