急激に目が回るほどの忙しさ
── 20代という若さで、冠番組を持つまでに大ブレイク。人生が大きく変わったと思いますが、その辺りはどうですか?
山崎さん:当然変わりましたね。当時はまだ20代の半ば。急激に忙しくなって、それまでやっていたバイトも辞めました。東京から大阪の新幹線の中だけ眠れるような生活で、何をやっているのか分からないような状態で、仕事、仕事、仕事の日々。あれは若かったからこそできたことですよ!
── あまりに忙しくなると仕事自体が嫌いになる人もいますが、そういうことはなかったですか?
山崎さん:目が回るくらい大変でしたが、大好きなお笑いに関われることは嬉しいことなので、そんなに嫌な感じはなかったですね。ただ、余裕がなかったので、楽しめなかった部分はあると思います。とくに、私たちは下積み時代が短かったので、大きな番組に呼んでもらっても結果が残せなくて悔しい想いはしましたね。そういう悔しさやしんどさはありました。
── 忙しすぎて仕事が嫌いになりそうな人たちに向けて、山崎さんからアドバイスはありますか?
山崎さん:まあ、仕事は楽しいにこしたことはないと思うんですが、それだけではなく、苦しい時期、辛い時期ってのはむしろあったほうがいいと私は考えているんです。それがあったからこそ、今は仕事が楽しくできているので。忙しいなかでも自分のペースをつかみながらやれるように成長していくので、前にできなかったこともできるようになる。なので、苦しむ時期はやっぱり必要。その先にもっと楽しい世界があると私は思いますので!
PROFILE 山崎静代さん
大阪出身。2003年に山里亮太さんとお笑いコンビ『南海キャンディーズ』を結成。2022年に俳優の佐藤達さんと結婚。芸人、女優、ボクシング、画家と多様なジャンルで活躍。2023年5月に初の個展『しずちゃんの、創造と破壊 展』を開催。8月にも伊勢丹浦和店で開催予定。
取材・文/佐々木翔