── それでも、結婚されたのはなぜでしょう?

 

りえさん:若すぎて、何も考えてなかったというのが正直なところなんですけど…。周りの友達が結婚するとか、私が28歳くらいだったら認めてないと思うんですけど。もう、当時はただただ居心地の良さと、好きだっていう気持ちだけでしたね。

 

それに、自分で稼いでどうにかしたらいいかなと。旦那にどうにかしてもらおうと思って、結婚してなかったと思います。

 

── ご家族の反応はいかがですか?

 

りえさん:母がずっと働いていたこともあって、私は祖母とすごく仲が良かったんです。当時、姉が東京に住んでいて、祖母と一緒に姉を訪ねたり、2人でディズニーランドとか行くくらい。でも…、祖母に「今、つき合ってる人がいて、結婚したい」って伝えたら、「え?何を言ってるの?」って強めに反対されました…。

 

祖母がいちばんの理解者だと思っていたので、祖母に反対されたことが何よりショックでした。一方、両親は、特に反対もなく、逆に応援してくれて、結果的に結婚まで進みました。

祖母からロレックスの時計を渡され

── 旦那さんは、結婚して婿養子になったそうですね。

 

りえさん:祖母と旦那の母が、婿養子の話をどんどん進めた感じなんですけど…。結婚して1年くらいは、旦那の「津田」姓だったんです。その後、妊娠して第一子が男の子とわかった時点で、祖母が「石村」という名前を継ぐ人がいないことを気にしたのか、旦那に婿養子の話をしてきたんです。その後は、祖母と旦那の母の2人でそのまま、私の両親もほぼ関与せずに話が進んでいった感じですね。

 

── 旦那さんは、婿養子になることについて、何か意見はありましたか?

 

りえさん:旦那の実家がけっこう田舎で、旦那いわく、「3番目の子は周りでも婿養子に行くこともあるし、全然抵抗もない」って言うんです。

 

私の周りには、婿養子に行った人もほとんどいなかったし、婿養子になるって、私からすると、けっこう人生の一大イベントかと思ってたんですけど、旦那は「別にいーんじゃない?」って。「いや、別に友達でおるよ」って、普通に話してましたね。

 

── 特に抵抗もなく。また、結婚後はお婆さまからプレゼントもあったそうですね。ロレックスの時計や、ベンツ、モンクレールの洋服もいただいたり…?

 

りえさん:時計は、養子になった記念にプレゼントしてもらいました。車は、もともと探していたときに、祖母から車を紹介してもらったり、服は、確かM-1出場が決まったときだったかな。

 

祖母は、なんでも買ってくれる人ではないですけど、節目節目で何かプレゼントしてくれますね。

 

── お婆さまは、当初お二人の結婚に反対されていたようですが、旦那さんとの関係性も変わっていったのでしょうか?

 

りえさん:結婚するまでは、反対されていましたけど、今はすごく旦那を応援してくれていて、仲良しですね。

 

── 旦那さんが、お婆さまに気に入られたのはなぜだと思いますか?

 

りえさん:旦那は、人の懐に入るのが上手というか。ポイントを押さえているのかな。自分が空いてる時間があれば、「おばあちゃんも誘ってご飯行こう」って声を掛けたり。旦那と祖母の食の趣味が似ているので、「美味しいところ、食べに行こう」とか。

 

私が祖母と喧嘩することもありますが、今となっては旦那は仲良くやってくれていてありがたいです。

 

取材・文/松永怜