朝4時から英会話「海外の人と交流したいから」

── たしかに、めんつゆは便利!視聴者の声をとりいれて開発した商品はお悩み解決につながりそうです。最近は、MOEさんに直接会いたいと訪ねてくるファンもいるとか。

 

MOEさん:目黒の古民家をリノベーションして、事務所兼予約制の店舗を作りました。月2回くらいファンミーティングを開いています。

 

商品を販売するというよりは、直接交流して視聴者やユーザーの声を聞くことを大切にしています。

 

先ほどお話しした、開発中のめんつゆの味見をしてもらったり、日本食を作るときの困りごとを市場調査する場ですね。

 

「Kimono Mom Store」の前で家族写真

── 生の声を聞けるのは貴重ですね。MOEさんは英語の動画も作っていますが、英語は芸妓時代から?

 

MOEさん:いえいえ、芸妓時代は日本語ばかり(笑)。最初は日本語だけで動画を作っていましたが、ある日、ドイツ人一家から動画つきメールをいただきまして。

 

「MOEの動画を見て、日本の家庭料理を作りたくなったから、日本語を勉強して料理したよ!」と。言葉まで学んで、私の紹介した料理を作ってくれるなんて、と感動しました。

 

そこから少しずつ英語を勉強しはじめて、いまは英語字幕をつけ、動画のなかでもなるべく話すようにしました。

 

子どもがいるとなかなか時間がとれませんが、英語でコミュニケーションする機会が多いので、朝4時台に起きて英会話の勉強に取り組んでいます。

 

── 海外の視聴者との交流に英語は欠かせませんね。海外の視聴者が日本食に興味を持たれるきっかけは何でしょうか?

 

MOEさん:国によってはベジタリアンの方も多く、「日本食はヘルシー」と人気のようです。

 

日本食に興味を持つ理由はさまざま。先ほどお話ししたように、ドラマやアニメがきっかけの方もいれば、旅行して気にいった、昔つきあった彼氏が日本人だった、という方もいらっしゃいます。

 

日系人の方などが「自分のルーツを知るために」と、日本の家庭料理を作ることも。