レーサーとアナウンサーは「どちらも専門職だから」
── レーサーは危険なお仕事だからこそ、十分なトレーニングや準備が必要かと思います。
狩野さん:現場では本当にピリピリしていますね。よく家でもリモート会議をしていて、話が聞こえてくることもあります。
たとえばタイヤだけでも何百本もあるなかから選ぶため、レース当日の天候や状況を予想してスタッフと相談し、車のセットアップもコンマ何ミリの世界で、結果が変わるそうです。本番までに、頭がもうガチガチになるぐらいまで、根を詰めて仕事する様子を目にします。
── そういった話をご夫婦ですることも?
狩野さん:レースを観に行きますし、行けないときは自宅で観戦しますが、専門的なことはわからないので、仕事に関して立ち入ったことは言いません。
どちらも専門職だからかもしれませんが、急に来て「こうなんじゃない?」みたいなことは、立ち入ってほしくないだろうな…と思います。逆の立場で考えたら、私自身も「あまり言われたくないな」と。
もちろん夫婦なので、心配してくれたり、一緒に喜んでくれたりというのは、すごく嬉しいですし、そういった行動は自然に生まれますが、「仕事に口を出す」ようなことはないですね。