大人が抱えやすいモヤモヤについて、臨床心理士の八木経弥さんにお話を伺いました。今回は、リモートワークによる心への影響を心配する女性の相談にお答えします。

 

「リモートワークで化粧や服装も興味が薄れ、誰かと会うのも億劫に」P1
「リモートワークで化粧や服装も興味が薄れ、誰かと会うのも億劫に」P1

【Q】出勤は週1のみ…人と会わない日々が続き

働き方が変わってからおよそ3年。以前は電車で毎日通勤していましたが、いまは自宅でのリモートワークがベースになっています。オンライン上では同僚と毎日会っているのですが、出社は週1ペースなので家族以外にリアルで会う人はあまりいません。

 

ラクで助かることも多いですが、画面越しだとなかなか同僚と話し込む機会がなく、だんだんリアルで会うことが億劫になってきました。前ほどお化粧や服装に興味を持たなくなったような気もします。リモートワークは心にどんな影響を与えるのでしょうか。このままだと老け込んでしまうのではないかと心配です。

仕事時間が曖昧になると生活リズムの乱れに

リモートワークが浸透してから3年。だんだんとメリット・デメリットが浮き彫りになってきましたね。オンラインは遠方の人とつながれる、通勤に費やす時間がなくなる、家族と過ごす時間が増えるなどのメリットもあり、うまく利用すればとても便利です。

 

でも、その状況がずっと続いて人と会わない期間が長くなると、心に影響が出る可能性もあります。直接会って会話を交わす日常より、精神的に健康でいづらい環境といえるかもしれません。

 

リモートワークのデメリットの一つが、「張り合いがなくなる」ことです。相談者さんはほぼ自宅で仕事しているということですが、気持ちの切り替えはできているでしょうか。残業がなあなあになってしまうこともあるかもしれません。部屋着のズボンやノーメイクで過ごす日もあるかもしれません。そうなると生活リズムが崩れていく可能性があります。