フランスが起源の「子育て支援パスポート」

子育て支援パスポート事業は、フランスの「大家族カード」制度を参考にスタートしたとのこと。

 

「大家族カードは、第一次世界大戦で多くの戦死者を出し、出生率が著しく低下したため、フランスで多くの家族政策がとられたうちのひとつです。

 

1921年に未成年の子ども3人以上の家族に対し鉄道料金の割引カードを開始し、いまもかたちを変えてフランスで行われている少子化対策です」

 

日本では、大家族に限らず1人でも子どもがいる世帯を補助や優遇する仕組みとして広がりましたが、必要としている世帯や、参加したい企業に情報が届いていない現状。

 

もっと多くの人に子育て支援パスポートを知ってもらい、各都道府県から地域の店舗などに理解・協力を得て、子育てへの社会的機運を醸成したいと内閣府の担当者は語ります。

 

「少子化対策の一環として、今後も子育てに温かい社会づくり・子育て世帯が外出しやすい環境づくりを目指していきます」


取材・文/清宮あやこ 写真提供/内閣府(子ども・子育て本部)