「妊婦」が対象になる地域も

子育て支援パスポートを利用する場合は、住んでいる都道府県のホームページを確認する必要があります。

 

「多くは18歳未満がいる世帯を対象としていますが、中学生以下や小学生以下としている自治体もあります。

 

また、妊娠中の方も対象なのか、大人だけでの利用は認められるかなど、都道府県により対象範囲が違います。

 

パスポートの形態が紙のところもあれば、デジタルのところ、紙とデジタルの両方を使えるところなどさまざまです」

 

じつは、ロゴや名称も都道府県によって異なります。東京都は「子育て応援とうきょうパスポート」、千葉県は「子育て応援!チーパス」。

 

埼玉県の「パパ・ママ応援ショップ」のように、“子育て”や“パスポート”という言葉すら入っていない都道府県もあります。

 

乳児のための粉ミルクのお湯をもらういっちーファミリー(内閣府子ども・子育て本部YouTube動画より)

さらに、前述のコメダ珈琲店やデニーズのように全国共通のサービス内容になっていないことなどが、子育て支援パスポートの実態をわかりにくくしている原因かもしれません。

 

「平成17年に奈良県が初めて子育て支援パスポート事業を開始し、全国に徐々に広がりました。

 

平成28年に国(内閣府)と全国の自治体が協力して全国共通展開がスタート。平成29年に神奈川県が加わり47都道府県で相互利用が可能になり、県をまたいだ帰省や国内旅行の際にも子育て支援パスポートを利用できるようになりました」

 

各地方自治体が個々ではじめた事業だったため、協賛店舗・対象世帯・サービス内容・店頭における本人確認方法・パスポートの形態が異なっているそうです。

 

そのため、内閣府の調査によると「子育て支援パスポート」の認知率は2割という結果に。子どもがいない世帯では、もっと低いのだとか。