引越し業者の価格を安くする方法?

── これから引越しシーズンを迎えますが、この時期、気をつけることはありますか。

 

なかゆーさん:3月〜4月は引越しのピークに当たるため、引越しが決まったら引越し業者への依頼は早めにしたほうがいいですね。引越し業者が保有しているトラックには限りがあるので注意です。また、業者によって得意・不得意エリアがあるので、場合によっては数万円単位で価格が変わることも。できれば何社かに見積を依頼して比較したほうがいいと思います。

 

引越しのピーク時は、閑散期と比べて当然価格は高くなります。さらにファミリーになると単身よりも荷物量が増えるため、予期せぬ出費につながることも。極端な例ですが、千葉から都内への引越しで100万円請求されてしまったという話もあるぐらいです。引越し時期をズラせるのであれば、なるべく繁忙期は避けたほうがいいです。

 

── ちなみに、引越しの価格を節約する方法ってありますか。

 

なかゆーさん:平日のフリー便を利用するのがオススメです。フリー便は引越し業者の空いている時間に作業を行うため、当日にならなければ作業の開始時間が分からないのですが、これが最も引越し料金を安く抑える方法です。近距離の引越しの方や、1日時間を確保できる方にとってはおすすめです。

 

── 他にも、引越し当日までにやっておいたほうがいいことはありますか。

 

なかゆーさん:新居のお掃除を事前にしておくといいと思います。というのも、ハウスクリーニングでお部屋が綺麗になっていても、意外とホコリが残っていたりするんです。引越し当日は忙しいので、あらかじめ新居を見に行く日をつくって、クイックルワイパーで床をふいたり、虫が気になる方は害虫駆除用の燻煙剤を焚いたりしておくと安心です。

 

また、中古の賃貸物件はもともとお部屋に傷がついていたりすることも多いんです。しかし、退去時になって「これは入居中に傷をつけたのでは?」と指摘されてしまうと、証拠がなければ立証できません。

 

管理会社によっては入居前の原状を確認するためにチェックリストを用意しているところもあります。そういったチェックリストがなければ、ご自身で入居前の様子を撮影し管理会社に伝えておくと、退去時のトラブルを未然に防ぐことができると思います。

 

PROFILE なかゆー(中野由妃絵)さん

都内で不動産会社を経営する業界歴9年の宅地建物取引士。一律報酬のお部屋探しサービス「ichikari(イチカリ)」を運営。Twitter(@ichikaritokyo)やYoutubeなどSNSで8.4万人フォロワーをもつ。

画像提供/なかゆー