日本サッカー協会公認審判員の資格を持ち、スポーツキャスターとして活躍する新保里歩さん。2022年には念願のスポーツ情報番組『ファイト!川崎フロンターレ』の新リポーターに就任。大好きなサッカーに関わる仕事がしたいという目標を持ち続けてきた新保さん。夢が叶ったのは「出会った人たちのおかげ」だと教えてくれました。
落ち込んだときに効く「母親の喝」
── サッカーに関わる仕事という目標を叶えた今の気持ちは?
新保さん:「やってみたい!」という強い気持ちだけで夢が叶うほど甘い世界ではありません。ラッキーなことに私は、これまで出会ってきた人のおかげで好きなサッカーの仕事に辿り着くことができました。
事務所でのレッスンを通してやりたい仕事を見つけてから数年かかりましたが、葛藤もあったしくじけることも多かったです。
── 気持ちが落ちたときはどのように解決してきたのでしょうか?
新保さん:実家に帰って家族に話を聞いてもらっていました。「思うように前に進めていない」と相談したとき、母が「そんなにすぐ夢が叶うわけじゃない。やりたいことがすぐにできると思ったら大間違い!」と叱られました。
元気づけてもらおうと話したのに、なんかめちゃくちゃ怒られて。ちょっとくらい慰めてくれてもいいのに、と思ったのですが、両親の猛反対を押しきってまで入った世界なのに甘えたことを言っている自分にハッとしました。
だけど、その怒られている感じもちょっと心地いいというか(笑)。甘えではあるのですが、喝を入れてもらうために、怒られに帰っていた感じがします。
──「辞めちゃえば?」と言われたことは?
新保さん:なかったです。多分、怒られることで喝を入れてほしい私の気持ちにも気づいていたのだと思います。
「できることをやりなさい」とよく言われました。どうしても逃げたくなったら辞めてもいいけれど、自分が楽なほうを選ぶのはやめなさいと。
「今逃げて後悔しないの?」「します」「じゃあ、頑張りなさい」という会話をよくしていました(笑)。
「マネージャーさんの言うことをしっかり聞きなさい」も母がよく言っていた言葉です。