1万人に1人といわれる難病「潰瘍性大腸炎」と闘う漫画家、島袋全優さん。みずからの闘病記をギャグ漫画に昇華させた『腸よ鼻よ』(KADOKAWA)は現在7巻まで発売されている話題作です。大腸全摘を経て、最近の体調は安定していると話す島袋さん。彼女のストーマ(人工肛門)生活とこれからの目標について聞きました(全3回中の3回)。

「どうしたらできるか」知恵を絞りながら挑戦

── 現在の体調はいかがですか?

 

島袋さん:
今は体調も安定していて、3年くらい入院せずに済んでいます。これまで1年のうち、3~4か月、多いときは半分くらいが入院生活でしたから、今の状況は自分としては快挙です!

 

多いときは1年の半分くらいが入院生活だった

── 漫画にもありましたが、闘病中も旅行するなど、好きなことを楽しんでいらっしゃいます。現在、病気でツラい思いをしている方もきっと勇気が出るのではないでしょうか。

 

島袋さん:
症状が少し良くなったら旅行をして、結局、悪化して帰ってくるんですけど(笑)、それでもいいと思っているんです。

 

「病気で行動が制限されているのに旅行なんて…」と考えがちですが、病気になったからといって好きなことをやめる必要はないかなと。

 

無理だと最初からあきらめるのではなくて、「どうしたらできるかな」と知恵を絞りながら、やりたいことにどんどん挑戦したほうが人生楽しいですよね。両親も私のそんな気持ちを分かってくれて、「死なない程度ならやりたいことをやらせよう」と考えているみたいです。

 

当初、担当医にも漫画を描くことは無理だと言われたけれど、諦めずに描き続けることで、ここまで進んで来られたし、続けていてよかったと本当に思っています。