お金という力が集まる感覚が楽しい

── 10代なのにずいぶん金銭感覚がしっかりされていたのですね。

 

島袋さん:
もともと子どもの頃からお金を貯めるのが大好きな子だったんです。

 

お年玉にも手をつけず、仏壇にこっそりしまっていたし、近所の牛小屋でお手伝いをしたら100円もらえるので、それを貯金箱に入れるのが楽しみでした。

 

── 隠し場所が仏壇というのがまた渋いですね。子どもってすぐ使いたがるケースが大半ですが、貯めるのが楽しかったんですか?

 

島袋さん:
お金という力が、私の元に集まるのが楽しかったというか(笑)。ロールプレイングゲームでも、ずっとコインを貯め続けてレベルを上げまくってから、ラスボスを一発で倒したりしていました。

 

お金を貯めるのが大好きな性分なんだと思います。だから、入院や治療費用も自分の貯金から捻出しましたね。

 

18歳ごろの島袋さん

── 医療費もご自分で出されたのですね。

 

島袋さん:
特定疾患だと収入に合わせて負担額が変わるので、当時の収入だと自己負担額が1万円ほどになり、何とか賄えましたし、漫画家としてデビューしてからは、漫画でお金が稼げることが、本当に嬉しかったんです。

 

── 親孝行ですね。

 

島袋さん:
いえ、発病してから親に心配をかけまくったので。大事にしたいと思える親だから、自然とそういう気持ちになるんだと思います。