自分を責める母親、落ち込む父親

── 年齢も10代とまだ若く、しかも聞いたことがない病気だと、ピンとこないかもしれませんね。

 

島袋さん:
それまで大きな病気をひとつもしたことがなかったですし、筋トレにハマっていて、むしろガチムチだったので、「まさか私が?」という感じでした。

 

でも、私よりも家族の落ち込みようが酷かった。特に母は、病気を宣告されたとき、私よりもショックを受けて茫然としていました。

 

その姿を見て、逆にちょっと冷静になりましたね。母は「私が健康に産んであげられなかったせいだ」と自分を責めてしまったり、完全に情緒不安定になって、しょっちゅう泣いていましたし、父もすごく落ち込んでいて。自分の体調より、大事な家族が苦しむ姿を見るのが、何より辛かったです。

 

もちろん私も辛い日はありましたが、家族がもっと心配してしまうから、できるだけ泣かないようにしていました。

 

── 自分のことよりも家族のことが心配で、気丈に振る舞っていたのですね。

 

島袋さん:
もともと私は、怒りの沸点が高いタイプなんです。最初に誤診した医者のことも、「まあ、そういうこともあるだろう」と受け止めていたのですが、母がショックを受けて泣いているのを見て、初めて医師にブチギレました。

 

最初の診断は完全な誤診だった 『腸よ鼻よ01』第1話 ©︎島袋全優/COMICSMART INC.

大事な人が傷つくことが、自分の怒りのスイッチなんだなと、そのとき初めて自覚しました。