「最近、ボイトレで40代もその先も、まだまだ可能性があるって気づかされました!」と話す、歌手の元ちとせさん。10代のころにできたことが、今できないのは仕方ない、とあきらめるのはやめたそう。進化する歌声はどんな音色を聴かせてくれるのか、その過程を聞きました。
観客がいるステージで歌うことが最高の幸せ
── 今年はデビュー20周年でもあり、ライブの機会も増えていると思います。コロナ禍では、観客の前で歌えなかった時期もあると思いますが、やはりライブは違いますか?
元さん:
自粛期間中は奄美にいて、配信ライブにも挑戦しました。でも、やっぱり違うんですよね。早くお客さんの前で歌いたかった。
どんどん配信技術が進歩していくから、“あんまり便利にならないでー”と、内心ひやひやしていました。
オンライン飲み会にも参加したことがありますが、相手の表情や気持ちが読み取りにくくて、そっとフェイドアウトした経験もあって。
それまで当たり前だった、お客さんを前にしてのライブができないのはとてもツラい経験で、会場で歌えたときはウルッときましたね。
ライブが再開できて本当に良かった。お客さんとエネルギーを交換している感じがたまりません。
でも、コロナがなければ気づかなかった歌への思いに気づき、新たなやる気につながる期間だったともいえます。