アパレル店員風に赤ちゃんのおむつ替えをする様子をはじめ、爆笑せずにはいられないユニークな子育て動画をSNSにアップし続ける、絶賛子育て中のパパ・木下ゆーきさん。今やInstagramとTwitter合わせて50万人以上のフォロワー数に。子育てに疲れたときでも、見たら思わずふっと肩の力が抜ける傑作動画の数々が誕生した背景について伺いました。

子育てに疲れたり悩んだりしている人に

── おむつ替えシリーズの動画、何度見ても笑ってしまいます。

 

木下さん:
アパレル店員風や職務質問風におむつ替えをする動画をTwitterに投稿したのをきっかけに、フォロワー数が急に増えました。今、長男10歳、長女4歳、次男1歳の3人の子どもを育てていますが、おむつ替え動画の赤ちゃんは、当時2か月くらいの長女です。

 

198万“いいね“されたおむつ替え動画「アパレル店員さん編」の1シーン
198万“いいね“されたおむつ替え動画「アパレル店員さん編」の1シーン

当時、僕は名古屋でIT企業に務めていたんですが、会社帰りの地下鉄で立っていたら、前に座っていた女子高生3人組に「おむつの人ですよね!?」と声をかけられたんです。その瞬間、混雑していた車内で僕の周りだけさーっと人がいなくなりました(笑)。

 

おむつ替えシリーズの動画が多くの方に見られていることを実感した出来事でしたね。

 

── 子育て情報をSNSで発信するようになったきっかけは?

 

木下さん:
きっかけは、2018年1月にあった母親が11か月の赤ちゃんを床に叩きつけて殺害してしまった事件でした。

 

一報では「なんてひどいことをする親がいるんだろう」と思ったのですが、続報で赤ちゃんが三つ子だったことを知ったんです。

 

事件当時はほぼワンオペ育児で、1日のミルクの回数は最低24回、お母さんはまともに眠ることもできない日が続いていたそうです。

 

「ああ、これは自分も同じ状況だったら同じことをしてしまっていたかもしれない」と思いました。

 

── 子育ての経験がある人なら、他人事とは思えない事件でした。

 

木下さん:
そうなんです。僕も長男が小さい頃、シングルファーザーだった時期があって。

 

夜泣きをする長男を抱いて真っ暗な部屋で2時間歩き回って、やっと寝かしつけてSNSを開いたら、友達が居酒屋で楽しそうに肩を組んでいる写真が目に入ってきて、ものすごい孤独感にさいなまれたことがありました。

 

同じように子育てに疲れたり悩んだりしている人に、何かくすっと笑えるものを提供できたらいいなと思い、笑いを交えた子育て情報をSNSに投稿するようになりました。