女優として、長期にわたり活躍されている木村多江さん。しかし、テレビの仕事が始まってしばらくは自分の外見に自信が持てず、一時はプチ整形も考えたといいます。人から注目される仕事。かつ年齢と共に外見も変化していきますが、どのように考えていたのでしょうか(全5回中の2回)。

今日も目が腫れてるなぁ

── 舞台のお仕事からスタートして、徐々にテレビのお仕事が増えていったと聞いています。しかし、当初はいろいろ思うことがあったとか。

 

木村さん:映像の仕事をはじめてから、今まで以上に見た目が気になりましたね。テレビに出ている人たちは、みんな顔が整っていて、華があるんですよ。現場で一緒にいると、圧倒的な美を見せつけられるような。そんな気持ちになったことはあります。

 

── こちらからすると、木村さんも、そのおひとりかと思っていましたが…。

 

木村さん:ありがとうございます(笑)。でも、当時はコンプレックスだらけで。「私は、どうしてこんな顔なんだろう」「なんでこんな表情してるの」って、いつも自信がなくて。

 

立ち姿が清々しい木村さん

── まわりと比べると、いろいろ気になりますよね。

 

木村さん:自己否定ばかりしてました…。もう、目も顔全体も、声もスタイルも、指のふしでさえ、嫌でした。

 

それに、テレビに出始めたころ、周りから「テレビ映り」が悪いって指摘されたんです。

 

もちろん、自分でもわかってはいるんです。特に派手でもないし、可愛さを売りにしているわけでもない。主役をはるレベルでもないだろうなって思ってはいたんですけど…。でもね、やっぱりいろいろ指摘されると気になっちゃって。

 

「あ〜、今日も目が腫れてるなぁ。ガッカリだなぁ」って思いながら、自分の映像をチェックしてました(笑)。

 

── そんな風に思われていたとは…。

 

木村さん:もうね、「メイクで誤魔化すのは無理がある」とか、「二重にしたら?」とか。いろいろ言われましたから(笑)。

 

当時は、パッチリ二重にしたくて、メイクレッスンにも通ってみたんです。でも、自分はうまくできなさそうって、早々に限界を感じました。次に、プチ整形も考えたんです。美容外科に行ってみましたが、お値段も高くて…。それに、ひとつお仕事が入ると長いスパン掛かるので、休むことも難しかったですし。