動画を見せないぶん「親もクリエイティブに」
── 娘さんはどんな遊びが好きですか。
森さん:
動物も、絵も、ファッションも好きで、こだわりがありますね。タブレットで動画を見せていたことがあったんですが、ことあるごとに動画ばかりになってしまって。こういうものがある世の中に生まれたので、なしにすることはできず難しいですが、上手に使えたらと思っています。
正直、動画を見せるのは楽ですし、子どもも喜びますよね。でもタブレットを没収する代わりに、親ももっとクリエイティブにならなきゃならないのだとハッとさせられました。紙とクレヨンがあったら動画と同じくらい集中して描いているので、それ以来、いつも持ち歩いて手に取れるところに置くようにしています。
── お子さんが生まれて仕事量をセーブすることはありましたか。
森さん:
海外出張がある仕事は減らしました。でもそれは私が今は娘と一緒にいたいというのがあるので。それ以外は、特に変わっていないですね。子育てで仕事をできないという方もいるなか、本当に恵まれていると思います。
── 共働きとなると、夫婦間で家事の分担をしているのですか。
森さん:
特に話し合ったわけではないのですが、自然と分担していることもあれば、気づいた人がすることもあります。料理に関しては夫が上手ですし、私よりも食材や調味料にも詳しくて。私はそのあたりはまったく気にしないので(笑)。料理はほとんど任せています。
すごく美味しいですよ。もし毎食、旦那さんから作ってほしいと言われたらつらいかも…。うちはニーズがうまく合致した感じです。
私は、朝ご飯とか簡単なものは準備しますが、どうしても手の凝った料理だけはやる気にならないんです。夫に作ってもらったら私はお皿を洗ったり、洗濯をしたり。
── すごくいいバランスですね!
森さん:
いつの間にか、自然とそうなりましたね。でも夫は結婚前には料理をまったくしていなかったみたいです。それなのに、娘の離乳食にもスープやお粥なども手作りしてくれていました。
子どもが小さい頃は毎回手作りというのも大変なので、うちはうまく市販のものも使っていました。今は便利で美味しいものがたくさんありますし、旅行のときにも重宝しました。
── 森さんといえばDIYがお得意ですが、家の修理などはもちろん森さんがされるのですか。
森さん:
はい!それはもちろん。家の修理やリフォームなどは、できる限り自分たちでします。部屋のペンキも全部自分で塗って、床も全面にフローリングを敷いたんです。なるべくコストを抑えてするのですが、好きなことなので楽しいです。娘もDIYが好きで、私がペンキを塗っていると、したがるので一緒に塗っていますよ。
── しっかり森さんの血が受け継がれていますね!芸能界に入りたいと言ったらどうしますか。
森さん:
全然いいですよ!好きなことをしてくれたら。
── 芸能界は苦労も多そうです。
森さん:
苦労することも含めて娘の人生だと思っています。私もお父さんから「アルバイトも、芸能界もダメ」と厳しく言われてきても、こうやってしてきたので。娘にも自分の好きなことを貫いてほしいと思っています。
PROFILE 森 泉さん
19歳でデビュー後、モデル・タレントとして、テレビや雑誌など幅広く活躍。モデルとしてパリコレクションにも出演。2018年には女の子を出産し、30匹以上のどうぶつたちに囲まれて楽しく暮らしている。
取材・文/内橋明日香 写真提供/森 泉