1884年創業、神田淡路町で138年続く老舗「神田近江屋洋菓子店」が、シュトーレンを溶かしバターに浸ける動画をTwitterで公開して話題になっています。仕掛け人は、同店の5代目店主の吉田由史明さん。企業秘密である製法を公開した理由や、シュトーレンのおいしさの秘密を取材しました。
なぜ企業秘密の公開を…
── Twitterでシュトーレンを溶かしバターに浸けている動画を拝見しました。いつからこの方法で作っていらっしゃるのですか。
吉田さん:
7、8年前からです。試行錯誤してこの方法にたどり着きました。
刷毛でバターを塗っていたこともあるのですが、刷毛で塗るとどうしてもバターが均一になりませんし、時間もかかります。
バットに並べて溶かしバターに浸ける方法も試しましたが、底の接着部分からはどうしても染み込みにくいんです。
バター風呂に浸けるこの方法なら、短時間で360度すべての方向からバターが染み込むから効率がいいんじゃないかなと。シュトーレンはバターが染み込むほどおいしいんです。
「おいしいものはいっぱい食べたい」というのが僕らのコンセプトです。