「自分以外に妻のサポートを頼れる人がいない」。妊娠中の妻は病気が悪化し、義母も末期がんで闘病中。夫は出産4か月前から実家で妻を支え、出産後もミルクやオムツ交換などに奔走します。新米パパはこの濃厚な時間を通じて、赤ちゃんの尊さを実感したといいます。
「妊娠中の妻が病気に」がんを患う義母にも頼れず
「創業して数年で人数も少ないベンチャー企業に、2年前から勤めています。男性社員で子どもが生まれるタイミングを迎えるのは、私が最初でした」
第一子の出産を控え、育休の取得を検討していた木村真吾さん。そんな最中、妊娠中の妻の神経系の病気が悪化してしまいます。
出産まで投薬などの治療が行えないため、一日中、横になって痛みに耐える生活が続きました。
「以前から、妻は青森の実家での里帰り出産を希望していました。
当時は妻の母が末期がんの闘病中で。医師には出産までもたないかもしれないと言われていて。だからこそ妻は、母のそばにいたかったんだと思います」
初めての出産に加えて、実母のことや病気で苦しむ妻の希望を叶えたいと、木村さんは考えました。